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ユタカに甘えて、そのくせ優希とも顔も見たことない“みどりちゃん”とも張り合う気なんかなくて
 
 
 
一番ズルイのはわたしだな
 
 
 
 
 
さよならみどりちゃん・2005年・日本/監督・古厩智之
 
 
 
 
 
原作は南Q太の、伝説とまで称される短編漫画秘密を知れば、もっと好きになる-7017.gif
 
 
 
 
元マラソン選手のQちゃんとは
 
 
 
 
全く関係なし(たぶん)
 
 
 
 
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地方出身のしがないお茶汲みOLゆうこ
 
 
 
 
友達なんかいなくても、優しい恋人がひとりいればいい、そんなふうに考えていた彼女は、片思いの相手ユタカとついに結ばれる
 
 
 
 
が、ユタカと初めてセックスをした日、彼には"みどりちゃん"という彼女がいることを告げられるのでした
 
 
 
 
いいかげんなユタカのまわりには女の影がチラチラ。電話番号さえ知らず、人に紹介するときも決して恋人とは認めてはくれない
 
 
 
 
それでもユタカから離れられないゆうこ。彼に嫌われまいと、何も言わずにユタカとの曖昧な関係を続けるのでした・・・
 
 
 
 
 
きっと、そんなゆうこの姿に、懐かしいなぁと感じる人もいるんじゃないかなと思う
 
 
 
 
過去にゆうこと似たような恋愛経験をし、傍から観るとキツいけれど、しかしその気持ちは痛いほど分かる人もいるのではないかな
 
 
 
 
 
 
はっきりさせたいけれど、はっきりさせたら終わるのが怖くて、曖昧でズルズルな恋。重いと思われたくないから好きなのに相手に軽さを合わせてるような、2番目でもいいから好きという気持ち。。
 
 
 
 
「ユタカの肌には磁石がついていて、だからわたしは手を振りほどくことができない」
 
 
 
 
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ゆうこはユタカのどこが好きなんだろう
 
 
 
 
きっと、ゆうこ自身にも分からないのだろう
 
 
 
 
軽薄なユタカの気まぐれに翻弄され、ボロボロになり
 
 
 
 
それでも離れられない
 
 
 
 
 
とても良かったのは、ユタカ役の西島秀俊さん
 
 
 
 
自己中心的で破天荒な性格ながら、男も女も引きつけるカリスマ性を持つユタカの配役には、爽やかな西島さんはぴったりでした
 
 
 
 
でも黒髪verの岡田将生くんでもアリかなとは思う秘密を知れば、もっと好きになる-ファイル0036.gif
 
 
 
 
 
どれだけ苦しい関係であったとしても「その苦しさの中に甘んじて身を投じ続ける」という形でしか表現できない愛
 
 
 
 
特に報われることのない一方的な片想いでは、傷つけられて苦しむことだけが、その人との自分との繋がりを確認する唯一の手段という場合もあるんじゃないかなぁと思う
 
 
 
 
ある日“みどりちゃん”とユタカが一緒にタクシーに乗り込むのを見た時、ゆうこの切ない“想い”が溢れ出す
 
 
 
 
彼女の中で何かが弾け、そしてゆうこは初めてユタカに自分の想いをぶちまけるのでした。。
 
 
 
 
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結局、ユタカとはどんな人間だったのだろう
 
 
 
 
彼は本当に、周囲が思うほど軽薄だったのだろうか
 
 
 
 
ラスト、「私のこと、好きになってよ」と叫ぶゆうこの渾身の想いに、ユタカは振り返らない
 
 
 
 
またいつものように、ヘラヘラとしてゆうこの想いをごまかすことも出来たはずの場面で
 
 
 
 
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前から船!
 
 
 
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紅い飛行機に乗って、しゅっぱーつ秘密を知れば、もっと好きになる-6022.gif
 
 
 
 
豚さんは無人島で暮らしながら、ほとんどホームレスに近い生活を送っています
 
 
 
 
ここから彼の大人の悪ふざけが繰り広げられてゆくんだね~秘密を知れば、もっと好きになる-1043.gif
 
 
 
 
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そんな豚さんですが
 
 
 
 
まったくかっこいいイタリアの豚オヤジなのですブタ
 
 
 
 
外出時には丸いサングラスに白いマフラーの飛行服姿、街では白いスーツにトレンチコートと、ハードボイルドに決めてくれます
 
 
 
 
しかしいま見直してみると、思っていたより豚です
 
 
 
 
 
この顔
 
 
 
 
まさか豚肉を食べているんじゃないだろうな…
 
 
 
 
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こういう人
 
 
 
 
ラピュタか何かで見たような…
 
 
 
 
どこにでもいるのか、こういうおじいさんは
 
 
 
 
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出た  ヤンデレ
 
 
 
 
大人の色気が暴発です秘密を知れば、もっと好きになる-5007.gif
 
 
 
 
終始、人を小バカにするような口調で会話
 
 
 
 
彼女がいなかったら、この映画は絵がもたなかったよ…
 
 
 
 
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ポルコがピッコロ社から脱出するときに、チラッと出てくるグレーの髪の女の子
 
 
 
 
この子のかわいさは異常
 
 
 
 
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「今にローストポークになっちゃうわよ」
 
 
 
 
笑えないって
 
 
 
 
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カーチス
 
 
 
 
“勝ーちす”という名前の割に、アメリカの大統領になると言いながらもボクシングで豚さんに負け、ジーナにフラれ、大統領選であのジョージ・ブッシュにすら負けてしまうという
 
 
 
 
よく分からない男
 
 
 
 
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乙女のキッスで、呪いは解かれる~
 
 
 
 
あーでも、ここで豚さん減点ですね!
 
 
 
 
自分自身でかけた魔法のハズなのに、乙女とキスをしないと解けない設定にするとか
 
 
 
 
あきらかに確信犯じゃん…
 
 
 
 
ポルコのことをなぜマルコと呼ぶのか、ずっと謎だったのですが
 
 
 
 
Wikiで調べたらポルコの方が通称なんだね
 
 
 
 
小さい頃は、まる子と区別がつかなかったよ~
 
 
 
 
 
 
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「人を殺さない兵器なんて無いんだよ」
 
 
 
 
「あたし、もう死んだほうがいいんかなぁ…恋してるんだ。ごめんね。生きて、いたいんだ」
 
 
 
 
「男が女の気持ちなんて、わかってんじゃねーよ!」
 
 
 
『最終兵器彼女』2000年/著者・高橋しん
 
 
 
 
 
柴門ふみさんの「女ともだち」という作品の中で、主人公が自分が片思いの相手とともに空爆から逃げまどうという妄想をふくらませるシーンがあります
 
 
 
 
「あなたの心が見えない。地震がおきればいい。ソ連が攻めてくればいい。核が頭上でサクレツすればいい。なにかがおきればいいのに…」
 
 
 
 
『最終兵器彼女』は、この妄想を妄想として終わらせず、実際に主人公たちが空爆に襲われ街全体が最終戦争へと飲み込まれてゆきます
 
 
 
 
そしてヒロイン「ちせ」は、ある日突然、戦争の切り札である最終兵器になってしまいます
 
 
 
 
おいおい~
 
 
 
 
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この現実に、彼氏であるシュウジくんは動揺します
 
 
 
 
そりゃそうだ~
 
 
 
 
内容が、その可愛らしい絵柄とは裏腹にかなり難解かつ哲学的でした。。秘密を知れば、もっと好きになる-7017.gif
 
 
 
 
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シュウジとちせは、決して初めからお互いを好きだった訳ではありません
 
 
 
 
シュウジは「顔が可愛いから」ちせは「度胸だめし」という理由で、ただなんとなく付き合い始めた二人なのでした
 
 
 
 
シュウジは言います
 
 
 
 
「好きになってみねぇ?」
 
 
 
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高校の頃の恋愛の始まりって、確かにそんな感じだったよなぁって思う
 
 
 
 
けれどちせは最終兵器。シュウジも、そんなちせを支えることの難しさを知り、大きく葛藤をしながら必死にちせを愛します
 
 
 
 
実感の湧かない戦争に飲み込まれていくシュウジとちせ
 
 
 
 
そして兵器として、女の子として、シュウジの彼女として、世界の切り札として、もともとひ弱なちせは最期まで葛藤し、壊れてゆきます
 
 
 
 
北海の地と戦争を舞台にした、あまりに切ない恋の物語
 
 
 
 
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この漫画を読んで、ふと頭に浮かんだ、よしもとばななさんの「幽霊の家」という作品の一節があります秘密を知れば、もっと好きになる-7017.gif
 
 
 
 
「体だけでもなく、気持ちだけでもないその繋がりを育てながら、抜き差しならないくらいに二人だけの空間が膨れ上がっていく。
私たちは色々なところへ旅をするのだろう」
 
 
 
 
「それは一見単純な人生だが、実は七つの海を冒険するのに匹敵する巨大な流れに属する何かなのだった」
 
 
 
 
シュウジとちせは一生懸命に恋をします。感じたのは、シュウジにとって、きっとちせが最終兵器だろうとデビルマンに変身しようと、そんなことはどうでもよかったんじゃないのかな
 
 
 
 
 
この物語は、ただ一生懸命に生き、恋をした二人の、大叙事詩なのでした
 
 
 
 
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