敬愛するお師匠さまと言葉のはずみとは言え、言い争って
挙句「破門です!」と宣告された悟空は、しょんぼりと小さなお堂に潜んでいます。
そして思いついた手段(て)は
観世音菩薩さまに変身して、三蔵法師一行の前に現れたのです。
「仲良くするのですよ」と唐突な言葉に沙悟浄が怪しんで
三蔵法師に耳打ち
三蔵法師がお経を唱えると、それは悟空の頭を締めつける《きんこきょう》だったので
突然観世音菩薩が頭を抱えて転げ回り、孫悟空とバレたのでした。
ゲスト出演の勝呂誉(すぐろ ほまれ)さんも大変ですね^^
面目なく、こそこそと立ち去る悟空に、見送る三蔵法師の複雑な目。
その頃、貫通した洞窟に現れたのは20年間洞窟を掘っていたという老人道順(どうじゅん)です。
思いがけずに貫通していることに喜ぶどころか、憤怒の形相凄まじく
道順もまた妖怪だったのでした。
その夜、貧しい小屋に泊まった三蔵法師一行のもとへ現れた道順は、
「こらっ!泥棒め。あの宝物(ほうもつ)はどこへやった!」
一瞬驚いた沙悟浄が、急に笑い出して
「さては悟空、今度は洞窟の坊さんに化けたか」
「懲りないやっちゃ~ お師匠様 あの念仏を」
うなずいて三蔵法師が、例の《きんこきょう》を唱えると・・・
道順は平気で
「何をやってる? さあ、宝物を返せ!」と沙悟浄に襲い掛かっていますよ。
一方では、小さなお堂に籠っていた悟空が
「いたっ、いたっ!」と悲鳴を上げています。
同じ頃、馬の世話をしていた八戒、突然白馬が異様にいななき、一気に外へ駆けて行きました。
そして次のシーンは、妖怪に負けた沙悟浄と八戒です。
「あの岩山には、昔盗賊団が隠した金銀財宝があった」
「さあ、どこに隠した!」
「知りません!」
大泣き龍ちゃんの白馬が、悟空のもとへ疾駆です。
お師匠さまの一大事! 沙悟浄と八戒ではお師匠さまを守り切れないのは明らか
悟空へ知らせなくちゃ
白馬に案内されたそこは、空一面にカラスが飛び交う深山の谷間
道順は、カラスの群れを操る妖怪だったのです。
宝物の隠し場所を教えなければ、この谷底へ突き落す。
三人そろって、カラスの餌食になるか!
もちろん天下無敵の孫悟空です。
妖怪と戦い、カラスの群れを巨大化させた如意棒で追っ払い
三人のもとへ駆けつけると、三人ともカラスの群れに襲われて揃って失神しています。
悟空は三蔵法師を抱き上げ、急いで縄を解いて・・・
他の二人は放っていますが、いいのかしら?
三蔵法師が目を開けました。
ああ~ ご無事で良かった
自分が勝手に拗ねて、大切な三蔵法師を放っておいたのが悪いのだ。
許してください、お師匠様
安堵のあまり、泣いていますね悟空は。
意識が戻っても縛られたままの沙悟浄と八戒ですが
「とにかく良かった」とほっとしています。
行く手はまだまだ遥か彼方、天竺を目指して旅を続ける三蔵法師一行でした。
先頭を行く悟空がはしゃいでいますよ^^
★ 鳥葬!悪魔の生贄 終わります