虻(あぶ)に化けた悟空は、元気が良い女中さんに扇子でバシッと叩かれて草むらに倒れてしまいました。
近くの子供たちが珍しい猿だと騒いで
とうとう見世物の檻に入れられたのですが・・・
なーんか様子がおかしいですね。
ナレーションの講釈師いわく
扇子で脳天をやられたショックで、頭の中がカラーポになっていたのです。
今でいう《記憶喪失》
一方、親切そうだった片目の男は、悟空に吹き矢で目をつぶされた妖怪だったのです。
三蔵法師と沙悟浄を捕らえ、
これから復讐だ! 孫悟空をここに呼びつけろ
青い鱗(うろこ)の巨大な蛇が、三蔵法師の体にヌルヌルとまとわりついていますよ。
うら若い法師は必死にお経を唱え始めました。
檻でウロウロしていた悟空が、頭を締めつけられる苦痛に転げ回っています。
不意に苦痛が消えました。
蛇が体に這い上がって来る恐怖に、若い三蔵法師がついに失神したのです。
一方悟空は、ハッと我に返りました、記憶が戻ったのです。
「思い出したぞ、俺は斉天大聖 孫悟空だ!」
こりゃ、大変だ!お師匠さまに何かがあったのだ!
如意棒を使い、木の柵を壊してお師匠さまのもとへ。
そこには、片目をつぶされた妖怪が待ち構えていました。
日本映画でもこうして字幕がついているのに気がつきました
さっそく利用しますよ。鱗青魔王(りんせいまおう)と読みます。
中尾彬さん、こんな役は初めてでしょうね。
気持ちよく演じていました^^
マチャアキの悟空が、嘲笑って
「何だ!青大将のバケモンか」
で、中国風の殺陣があって、敗れた鱗青魔王は青い巨大な蛇になって大空へ
昇天したようですよ
無事に助かった三蔵法師に、マチャアキの悟空が
「ひどいじゃありませんか」
「ポケットベルの代わりに《きんこきょう》を使うなんてさ」
※ こんなシーンにポケットベルなんて
さて悟空にはもう一つ仕事が残っていました。
あの《先天性色気ブタ》の八戒はどうしてる?
悟空がいなくなった後も、どうもおかしいと奥様に追い出された扉越しに、まだしつっこく奥様に思いを打ち明けていて激情のあまり、またブタに戻っていたのです。
若い女中さんがそのブタを見つけて、村の衆が駆けつけて・・・
危うくブタの丸焼きになるところでした。
悟空が雨を降らせ、村人が騒いでいる間に無事に八戒をきんとん雲にぶら下げて、助け出したのです。
※ このブタちゃん、まさか本物じゃないよね。
でもまだCGの技術はなかったはずだけど
こうして三蔵法師と3人の弟子は、天竺への旅を続けます。
おわり