水中深く竜宮城の東海龍王から秘宝「如意棒」を手に入れた悟空、ついでに巨大な津波を引き起こしてしまったのですが

意気揚々とサルの王国へ戻ると、その津波に住処(すみか)を奪われたと言う森の小動物たちが猿の王国に逃げてきました。

そのリーダーだった美少女は

悟空が石の中で育って居た頃に仲良しになっていた、白い子狐でした。

両者はすぐに互いがわかり、大人になった猿と美少女に変身した子狐は

嬉し恥ずかしで寄り添っていましたドキドキドキドキ

 

 

牛魔王は野心を胸に着々と準備を進めています。

女媧(じょか)の石で建造された南天門に妖魔は入れない

たちまち黒い煙となって消滅する。

現在で入れるのは、同じ石から生まれた孫悟空だけ。

 

入るだけではダメ、妖魔が入れるように完全に破壊させなければ。

そこで牛魔王は策略をめぐらします。

まず、玉帝に密かな不満を持っている人物がいる。

 

 

 

 

金の鎧を着た武人だが、たかが門番なのが不満だ。

まず彼を利用しよう。

言葉巧みに二郎真君を味方に引き入れます。

その二郎は戦闘に長けた部下を呼んで、猿の王国を襲撃させ悟空がさっそく如意棒で対抗です。

CG満載の空中戦ですよ。

そこへ牛魔王が現れて、いかにも親切っぽくあっさりとその魔力で撃退させたのです。

 

 

実は子狐ちゃんが連れてきた森の仲間は牛魔王の眷属で小動物に変身していたのです。

あるたくらみを秘めた森の動物らは、

 「火炎山の牛魔王だよ」と紹介します。

世間知らずの孫悟空に牛魔王が、親しそうにおだてて

 「君も斉天大聖(せいてん たいせい)と名乗ったら?」

 

 

うぬぼれ全開の悟空に

 「どうだ、天界で活躍したら?」

 

で、おだてられた悟空はさっそく天界に現れました。

妖魔には通れない南天門も悟空には関係ない。

はしゃいで天空の施設を飛び回り、師匠が慌てて悟空を叱っていますが

玉帝は、女媧の石から生まれた悟空に興味津々、

穏やかな笑顔です。

 

 

ここに住んでみたいと言うと

 「では、弼馬温(ひつばおん)に任命する」とあっさり承知

玉帝専用の天馬数百頭をお世話する役職ですよ。

背後に居る門番が面白くない顔ですね。

 

天性の優しい悟空は、玉帝専用の天馬とも仲良しになって一緒に大空を駆けていきます。

 

 

こうして悟空を天界に連れてくるのに成功

次はなぜか生き返りの術にこだわるのを利用して、二郎は天界の女官に化け

どんな法力も叶うと言う、仙丹を練る八卦炉へ案内しました。

 

 

悟空が思わず灼熱の炉をのぞき込んでいると、天空で玉帝の近くにいた師匠が慌てて空中から鎖を放って悟空を停めます。

宙に転がって、

 「師匠、何をするんです」

 

 

 「なんてことだ!禁止区に侵入したな」

たちまち二郎が黒山のような大勢の天兵を率いて駆けつけてきました。

 「ワナだ、何だかよくわからないがワナだ!」

誘われて様子を見に来ただけのつもりだったのに

さすがの悟空もこれほどの人数の天兵と戦うのはムリ

進退窮まって、自ら灼熱の炉の中へ飛び込んでいきました。

 

 「やめろ、死ぬぞ!」

師匠の叫びに、必死の悟空の声が!

 

「師匠、生きるも死ぬも、俺の運命です」

                      つづく