「翻弄」ゆらぎ318『Vanilla sweet No.17』 | jks & …muuminのブログ

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チャン・グンソクうなぎ

妄想の小部屋。少々腐入りです。

苦手な方はスルーしていただきますよう

ご注意ください。

ご訪問してくださるみなさまに心から感謝とお礼を申し上げます。





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Vanilla sweet 其の17

。。。。。。。。。。




It is continution

続きをどうぞ・・・






幽霊はおろおろと立ち尽くしていた。



「ぼくの帽子だよ!」



誰もが、最初は、女の取り合いで、男二人
が争っているのだと思い、興味を示すこと
すらしなかった。



そんな喧嘩など、こういった場所では掃い
て捨てるほどあるからだ。



ところが、どうやら、取り合っているのは
女ではなく帽子だと気付き始めた時から、
人々は踊るのを止めてフロアで揉み合って
いる男二人を見物し始めた。



いつの間にか人垣が出来た。

しかし、彼らは少しも深刻じゃない。



男たちが争っているのは帽子のためなの
だ。


面白がって野次を飛ばしたり、口笛を吹
いてる者さえいる。



ソギと踊っていた男がソギと幽霊の間に割
って入った。




「どういうことなんだ?聞こう」



彼は幽霊を促して、テーブル席まで歩き出
した。



見物人たちはつまらなそうに、自分たちの
テーブルやバーに散って行く。



DJは急にしらけた雰囲気を隠すために、
ダンスフロアの照明を落として、スロージ
ャムに切り替えた。



一人残ったソギはバスルームに行った。



鏡に映る自分に、つまり、とソギは独り言
を呟いた。



「この帽子、なんなの?」




要するに


週末に正体が失くなるまで飲んだくれるの
は、よくないっていう警告なんだ。


肝臓のことを思いやりなさい、って訳だよ
ね。



そんなことを考えていたらDJがぼくを呼
びに来た。




テーブルに行くと幽霊は両手を握り締めな
がら泣いていた。



「帽子、返すよ」



ソギは人なつっこい微笑を見せて、照れ臭
そうに帽子を差し出した。



幽霊は帽子を抱きしめて、顔を埋めた。



「ありがとう。本当にありがとう。これ、
どうやって君の所へ行ったの?」



ソギは、困ったように微笑ってこう言っ
た。



「ラブアフェアの置き土産だよ」




カートは辛抱強くソギの話を聞いていた。


なんだか、いじらしいと思う。



帽子が口を尖らせて、こう訴えているよう
な気がしたのだ。



ぼく、疲れちゃったよ。。。






to be continued


今日もお付き合いいただいてありがとうございました。
いつもいいね!やコメントをありがとうございます。


6月20日は父の日ですね。


みなさま♡


佳い週末を過ごしてねぇ~~~♬(*'▽')♬♬




あんにょ~ん♡