「翻弄」ゆらぎ147『ムギョル』 | jks & …muuminのブログ

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チャン・グンソクうなぎ

妄想の小部屋。少々腐入りです。

苦手な方はスルーしていただきますよう

ご注意ください。

ご訪問してくださるみなさまに心から感謝とお礼を申し上げます。


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Byond the time

『時を超えて』ムギョル 其の17

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It is continution

続きをどうぞ・・・






ムギョルを抱きしめているソギから目が離せない。
今しがたの『サランヘ』のkissを思い出した。

思っていたよりも柔らかい唇。

鼻先に漂よってくる、かぐわしくて甘やかな、お菓子の
ような匂い。

震えながら合わせた唇・・・


ソギは、どことなく釣り合った年相応の相手ではなくて、年
上の女の傍で気怠い体を横たえているか、または彼を愛
撫する男の傍にいることが似合ってる、そんなところがあ
る、俺はそう思っていた。


普段のソギは、幸福な場所に位置を占めて恬としてる若者だ。
炎のようなものが内にあり、何処かに潜めた強い自信が見え
る。


『サランヘ』のkissで、俺はソギの心の奥に秘めてる雅ない不安
と怖れを知ったのだ。ソギの悩みありげな眼差しは、雅ない
不安が潜んでいることで、一層、魅する光を強めているのだと。


ソギは、すべてが甘美だ・・・



俺たちはお互いの全てを知っているわけではない。


ただなんとなく最近は、それでいいのではないかと思い始め
てる。個人的なことを、さほど知らなくなってきても、ソギを尊
敬している気持ちに変わりはない。

具体的になにを、というのではないが、俺と話をする時の目
に、ある種の敬意のようなものを感じる。ちゃんと自分という
存在を認めてくれている。尊重してくれていると思う。


今の俺には、それだけで充分だった・・・



「あっ!・・・」


ソギがそう呟き、俺を見た。

こんな時のソギは、ふと少年のようになった雅ない眼を、
戸惑ったように瞬かせる。


ムギョルが目覚めたのだ。


「・・・うぅーん!」

傍らのソギを見て、ムギョルは大きな目を見開いた。


「・・・誰?」


体を引き気味にしたムギョルは、狭いベッドから落ちそうにな
る。ソギが腕を伸ばして抱き寄せた。


「ムギョル、話を聞いて!・・・ビョンゴンさん」


助けて、と言うように、ソギは俺に視線を合わせてきた。


ムギョルがどこまで理解してくれるか、この経緯を最初から話
す。クリスマスイヴには元の世界へ帰ることまで。ムギョルは
真剣な顔で、黙って聞いていた。


「・・・弘大のBARへは来るんだよね?」

話しが一段落すると、ムギョルは伏目にした眼を空の一点に
止めて、しばらく凝っとしてる。

「うん。行くよ」

ソギが答えた。


その時ドアが開いて、チョイン医師とジョンイン、メリ、カジモド
とチョンサが病室に顔を覗かせた。抱き合う格好でベッドに居
る二人を見て、一瞬足を止めたが、顔を見合わせながら、そろ
そろと入ってきた。


広い部屋が急に狭く感じる。


「ムギョル、チョイン先生に外出許可をもらったから、大丈
夫だ」

ジョンインの言葉に、ムギョルは夢から覚めたように瞬きを
すると、無邪気な微笑いを浮かべた。

この微笑いは可愛らしいのだと、自分で知っているムギョルの
微笑いに、何か言おうとして、黙ったジョンインの唇は、恥ず
かしそうに両端に窪みを拵えた。



「・・・あの・・・弘大のBARを貸し切りにしたのは、バース
デーパーティーって・・・ぼくとジョンインの婚約パーティー
なんだ・・・二人も出席して・・・くれる?」


研ぎ澄ましたような横顔が、たじろぎと羞恥を帯びて、ジョンイ
ンを見る。ムギョルは小さく微笑い、ジョンインの手を掴んで、
ベッドから滑るように降りた。


ソギがムギョルの真似をして、抱き付いてくる。
俺の首に腕をまわして、耳元で甘く囁いた。


「・・・ねぇ~!・・・ビョンゴンさん・・・ぼくたちは、
いつ結婚するの?・・・」



ソギは尖らせた唇を俺に突き出した。









to be continued


今日も読んでいただいてありがとうございました。
いつもいいね!やペタ、コメントをありがとうございます。


今年も最後までお付き合いいただいてありがとうございました。

大掃除も、おせち料理も、あれもこれも、と気ばかり焦って、
適当になってしまう年の瀬を迎えるのは毎年のことですが(笑)


みなさま、良いお年をお迎えください♡


& Happy New Year!!!




来年もどうぞよろしくお願いいたします。





あんにょ~ん♡