「翻弄」ゆらぎ146『ムギョル』 | jks & …muuminのブログ

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チャン・グンソクうなぎ

妄想の小部屋。少々腐入りです。

苦手な方はスルーしていただきますよう

ご注意ください。

ご訪問してくださるみなさまに心から感謝とお礼を申し上げます。


。。。。。。。。。。

Byond the time

『時を超えて』ムギョル その16

。。。。。。。。。。

It is continution

続きをどうぞ・・・





瞬きをしたら・・・

目の前に、梨泰院の病院の景色が広がっていた。


弘大のBARの喧騒が嘘のように消えた車内・・・
えっ!・・・いつ、車に乗ったんだ!?・・・
俺はカジモドを見た。
運転席から、チョンサも驚いた顔で振り向く。

「な、なんなんですか?これって・・・どうなってるの?
えっ!?・・・」


「・・・んっ!?・・・さぁ~?なぁ~!」

ぼかしておく。


カジモドに促され、俺たちは車外に出た。
空を見上げる。

前の日の、一日低く垂れていた雲が晴れ、厳冬の澄んだ
空気の中で、月も、満天の星空も、輝いている。

ロビーに入ると、コーヒーの香りが漂ってきた。
チョイン医師がカップを両手で包むように持って、歩いて
くる。


カジモドに目を止め、「・・・新しい、患者さんですか?」と、
聞いて来た。

「えぇ、そうです」

チョンサが素早い返事を返す。

「それで・・・先生にちょっと相談が・・・」


カジモドは俺に軽い目配せをして、チョンサとチョイン医師
の後について歩き出す。残された俺は、さて、どうしよう、と
胸ポケットに忍ばせた緑色の薬瓶を、服の上から押さえた。

『サランヘ』のkiss・・・か・・・

暖房が効きすぎている所為か、暑い。


「どうしたんですか、ビョンゴンさん」

額を拭ったハンカチと睨めっこをしていたら、メリに怪訝な
目で見られてしまった。

「・・・ソギは?・・・ねぇ~!ソギはどこ?」

メリって、ソギの飼ってる犬、スニと似てる。幼児のような、
つぶらな黒い瞳を、不安そうに向けてくるメリ。

「・・・消えてしまったんだ」

すると、メリは俺より半歩前に出て、屈むようにして顔を覗
き込んできた。

「どうして?・・・ムギョルは寝てるのに・・・」

メリは合点がいかない、という顔をする。


「えっ!?本当か?」

病室へ急ぐ。
メリが追って来た。



ムギョルは・・・

眠っていた・・・


起きているものだとばかりに、思っていたけど、それなら
ソギはどうして出て来ない?・・・


「ソギは?」

怪訝な顔で振り向いたジョンインも、メリと同じ事を聞いて
きた。俺は答えを持っていない。



俺が返事に窮していると、どこからかハーブのような香りが
漂ってきた。


フランスの修道院、モンサンミッシェルでカジモドから聞かさ
れていた魔法の香りか。何世紀も前から、ハーブを使った香
りの魔法は秘伝とされていて、大切に継承されてきたと。


これが魔法の香りなのだろうか・・・


などと、思っていたら、ジョンインのポケットで携帯が震え
始めた。

「・・・ちょっと、ごめん」

取り出して、小窓を見たジョンインはメリを手招きして、病
室から出て行ってしまった。


今がチャンスだ。


そう思ったら、頬がこわばり、手が震えだす。
しっかりしろ!ソギを取り戻すためだ。自分を叱咤した。


意を決してベッドに近寄り、ムギョルの顔を覗き込む。

神々しいまでに整った顔。真っ白い頬に張り付いてる茶色い
髪を、そっと払いのけると、瞼がぴくっと動いた。

急ごう!・・・

肉厚の唇は綺麗なピンク色をして、薄く開いている。
胸ポケットから取り出した薬瓶を、ムギョルの口元に近づけた。
ムギョルの脳腫瘍が消えて、ソギが現れますように、と祈りな
がら。


一滴垂らして様子を見る。何も変化が起きないのを確認して
残りの薬を飲ませた。そうして、ムギョルの唇に唇を重ねる。


『サランヘ』・・・

ソギ!愛してる。


kissをしたいと、何度思ったことか。こうして、まさか、こんな
理由でお前にkissをすることになろうとは・・・


『サランヘ』・・・


ソギ!お前を守るためなら・・・
俺は、俺の命を差し出す覚悟がある。

ムギョル!助かってくれ!・・・


サランヘ・・・サランヘ・・・


ソギ!・・・

俺は、一緒に幸せになれるように、これから、もっと丁寧に
お前を愛することを誓う。


ソギ、愛してる・・・


もう何年、自分にこうして、柔かくのしかかるソギの眼差し
を受け止めてきたのか分からない。俺は、鼻の奥がツーン
として、目の奥が熱くなるのを感じた。


塩辛い味がする。俺が泣いてる?いや、違う。薄目を開け
ると、ムギョルの頬に涙の筋が見えた。涙は神聖なものだ。


唇を離すと、そこにソギが居た。
ソギはベッドでムギョルを抱きしめている。
ギリシャ神話に出てくる、美しい双子の神のようだ。

同じ顔をした、美しい二人が涙を流している。


俺は、思わず一歩下がった。


ルネサンスのイタリア絵画に描かれているような二人を
茫然と見ていて、気後れした自分に気づく。



ソギが顔を上げて、俺を見た。


そうして、俺の名前を呼び、ひとりごとのように呟いた。



「・・・ビョンゴンさん!・・・ぼく、幸せになりたい」








to be continued



今日も読んでいただいてありがとうございました。
いつもいいね!やペタ、コメントをありがとうございます。


Merry Christmas!

ちょっと早いですが…w♪(*'▽')

イブの12月24日はムギョルのお誕生日です。
ムギョル♡お誕生日おめでとう!(〃▽〃)



ムギョルもそうですが、ソギの演じたドラマの主人公は、今も、
どこかで生きて、生活しているような、そんな気持ちにさせら
れます。きっと、生き生きと演じたソギの想いが、そうさせて
くれるのかなぁ~!と思っています。妄想族の私には、とても
好都合なのですが・・・www


来週は大掃除と月末の雑事が待っています。
年賀状もまだ途中だし、請求書も銀行も待った無し!の日々・・・
来週頑張ればお休みです♡ヾ(≧▽≦)ノ…ワーイ♪ワーイ♪


みなさまもファイティン♥

楽しいクリスマスを過ごしてねぇ~♡



♥ソギのクリスマス…覗き見したいなぁ(〃艸〃)ムフッ



あんにょ~ん♡