「翻弄」ゆらぎ128 | jks & …muuminのブログ

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チャン・グンソクうなぎ

妄想の小部屋。少々腐入りです。

苦手な方はスルーしていただきますよう

ご注意ください。

ご訪問してくださるみなさまに心から感謝とお礼を申し上げます。



。。。。。。。。。。

Blankets for Adult

『大人の毛布』 其の2

。。。。。。。。。。


It is continution

続きをどうぞ・・・






彼の眼差しは、相変わらず静かだった。
不必要な熱を含んでなくて、ぼくには好ましく映る。


「ガンぺさん・・・」


呼びかけると、彼はぼくの方に身を寄せてきた。


ああー!そういうこと、こんな風にkissをするんだ、とぼくは
言葉に出来ないほどの素早さで予感したけれど、彼はそう
しなかった。ぼくを見つめながら、自分の長い人差し指をぼ
くの唇に当てる。


『ソギ!・・・どうして・・・こんなにも、ルージュ・・・』


そう言って、赤いハイビスカスの花びらに、指をなすりつけ
る真似をする。


ガンぺさんは、ぼくのために、ぼくが夢中になっていた赤い
腰布を巻いて、車内には真っ赤なハイビスカスの花を飾っ
てくれていた。控えめで、素朴で、その上、無頓着な男性。

ガンぺさんはそんな印象だった。

乱暴に巻き付けてる真っ赤な腰布は饒舌で、ぼくの心の糸
を、とても有効なやりかたで弾いた。



ルージュ・・・

その後に、どんな言葉が続くのだろう。


ぼんやりと、ぼくはハイビスカスの花を見て、なんて赤いの
だろうと、思った。

その花も、赤い腰布の前では消えてしまう。
それぐらい、眼を奪われていた。



『・・・ハイビスカスの花よりも・・・ソギ、お前の唇は・・・
赤い・・・』


赤い花もぼくの唇もあなたの腰布の中にしまい込まれてい
るんです。ぼくは、そう、彼に言った。その瞬間、ぼくの鍵は
ぱちりと開いた。



逢いたくて。

逢いたくて。


・・・今、逢っているのに・・・
ぼくの・・・目の前にいるのに・・・


まだ、逢いたいと想ってるなんて。



ぼくは、ガンぺさんに飢えていた。



声を出さずに、吐息だけで、自分の気持ちを伝えようと努力
する。そうすると、眸は曇り、睫毛は濡れて、快楽を訴える
から、ガンぺさんは、その長い腕を伸ばして、ぼくの腰を掴
んで抱き寄せてくれる。それだけで、ぼくは気を失いそうに
なる。

そんなぼくに、クーラーの効いた後部座席で、ガンぺさんは
赤い腰布をはがして、ぼくの膝に掛けてくれた。



『・・・ビョンゴンはスタッフを待って、一緒に来る。心配するな』


ガンぺさんはぼくの手を握りながら、指を弄ぶ。
ぼくは、ぼんやりと前を見ていた。

指を解いて、身を屈めたガンぺさんがぼくに囁く。


『・・・やっと、逢えた・・・逢いたかった。心配掛けたな』


どちらからともなく、指を絡めた。




指先に・・・唇が付いていれば良いのに・・・





ぼくにとっては、ガンぺという名前だけが、体の中の蛇口を
捻ることができる。捻れば水が溢れて、眸まで濡らすから、
鏡に映るぼくは欲情していることが、はっきりと解る。


ぼくはガンぺさん、と呟きながら、自然と足を開き、そして、
其処に手をやって、流れ出そうなものをかきまわしたりする。


ぼくは興奮した自分を、指で混ぜ合わせ、ここにガンぺさん
がいないなんて、なんて悲しいのだろう、と切ない気持ちに
なって眼を閉じる。


そうしてぼくの体は、ガンぺさんの体を恋しがる。




あの日・・・

ブルームーンで、壁に押し付けられてkissをされた記憶・・・
刺されて、真っ赤な血で染まった白いシャツのガンぺさん
を抱き取った時、あまりの重さに膝を折った記憶が、ぼく
の体をぐらつかせる。


そうして、突然、ぼくの目の前からガンぺさんとスタさんは
消えてしまった。ブルームーンは閉店し、その後、ぼくとビ
ョンゴンさんは、父と一緒に事務所を立ち上げた。


カートはそのままぼくと同じ事務所に。ジェジュン兄さんと
ミヌさんは事務所を移った。


最後にみんなで撮ったミュージックビデオ。


そのMVが新人俳優を探していた監督の目に留まり、ぼくは
ドラマデビューを果たした。

すぐに、コマーシャルの仕事が決まり、撮影でバリを訪れた。
父はお祝いだと言って、王宮を改造した豪華なホテルを用意
してくれた。


空港からホテルへ。
ぼくたちは、早速、荷物を運び込んだ。

その時、赤い腰布を巻いた青年が荷物運びの老人を手伝っ
た。


それが・・・

彼だった。



ガンぺさん・・・



フロントには、穏やかな笑顔を浮かべたスタさんがいた。


「縁があったな」




ホテル経営が夢だというガンぺさんをスタさんが手伝ってい
る。ガンぺさんの傷は完治して、今は修行中なんだと、ぼく
に話してくれた。


撮影は順調に進み、ぼくは夕暮れにはポーチに腰掛けて、椰
子酒を飲んでいた。オレンジ色の夕陽が空と海を染めはじめ
ると、酔ったぼくの前に、ガンぺさんの赤い腰布が現れた。


ガンぺさんに抱きしめられて、背中を撫でられると、心細さを
必死でこらえている子供のように、優しい言葉一つで泣きだ
してしまうぼく。


『・・・黙って消えて・・・悪かった。』


彼は大きなため息を、ひとつ吐いて、ぼくをあやすように、し
ばらく背中を撫でていた。


ガンぺさんの体は、柔かく慣れ親しんだ毛布のように、ぼくの
心まで優しく包む。引き剥がすには、あまりに惜しい毛布の
ように・・・












to be continued





今日もお付き合いいただいて、ありがとうございました。
いつもいいね!やペタ、コメントをありがとうございます。


お盆休みも、あっと言う間に終わって、忙しい日常が戻って
きました。


なんだかんだと、お金も忙しい~(笑)



朝晩、風邪っぽいのは、アレルギーかな?
寒暖差の所為か、昨日は偏頭痛に悩まされていました。


みなさまもご自愛くださいねぇ~♡
良い週末を~(*'▽')/




あんにょ~ん♡