種男 種子島へ帰る | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

アカウニ



猪焼きビーフン 干しシイタケ汁で柔らかく煮詰める

猪バラ焼肉

ワタリガニと黒鯛のアラ汁


黒鯛釜めし


今日は種男君の壮行会。

昨年から年に3カ月ほど種子島からお手伝いに来てくれる。

種男は労働の対価を受け取らず、日当2千円に減額しても受け取らない。

交通費だけでもと言うのだがそれも受け取らない。


野人の依頼で来るのだから受け取って当たり前なのだが意志は固い。

食事付きで自由気ままに出来ればそれでいいと言う。

寝袋持参で味噌樽暮らし、定休日は自転車で伊勢散策している。


決して裕福ではなく、種子島では無職。

家賃タダの雨漏りだらけの家の中にテント張って暮らし、ガスはなく最近は冷蔵庫もやめ、季節の食材中心だ。

数カ月は近くの澱粉工場で季節アルバイト、後は自給生活、協生野菜果物と、近くの海のわずかな魚介をとって食べている。

月に2万も使わないからそれで十分やれて収支ゼロ、今年は少し貯金が出来たと言う。


種男にはささやかな希望があり、賃金をストックした野人はそれを叶えてあげるつもりだ。

幼い頃からたらい回しにされ、満足に学問も受けられなかった種男はグレもせず、騙され、泥を舐めながらも前向きに生きて来た。

野人からすべてを学ぼうとして来るのだが、努力家ゆえに、満足に言葉も出て来ない当初に比べてその思考回路の成長は見違えるほど、種男の成長は野人の楽しみの一つだ。

心身共に病んでいたが理論の実践で相当回復した。


今年最後の野人の食卓、種男の希望は野人手作りの焼きビーフン、それと黒鯛の釜飯に決まった。


猪汁とカニ汁はどっちだ?  「カニ・・」


猪バラ肉の炭火焼きに、この日のメインディッシュは最高の「ア・カ・ウ・ニ」ラブラブ

今が旬で、甘くて濃厚なウニがびっしり詰まっている。

生ウニ、猪焼き肉、猪肉焼きビーフン、ワタリガニ汁、黒鯛釜飯・・野人の食卓は変化自在、食に常識パターンなどはない。

デザートはいつものように地元スプーン姉ちゃん手作りの水ようかん。


種男は先日ひよ子からプレゼントされた「アタマフロシキ?」を大事そうに頭に巻き、むーさんは同じくひよ子のプレゼントのシャツ、着たきりスズメでヨレヨレ・・

今夜は毎回のように関空ロビーで寝て、早朝鹿児島へ飛び立つ。


春に続いて今回の長期助っ人ありがとう、助かった。 明日から寂しくなるな・・


種子島へ帰る 最後の夏

http://ameblo.jp/muu8/entry-11631331124.html

アカウニと活き穴子三昧

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野人の賄い 焼きビーフン

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庭のパパイヤとバナナ 家の中にテントが・・汗

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