温かい生命の巨木 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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庭人 ドイツから来たサラ 風人
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入口はここだけ
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塀はヤブツバキ
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神宮司庁・・
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茶屋人の集落の茶畑に囲まれた川のほとりに人目につかない神社がある。

車は途中までしか行けず、小さな入口には鳥居もなくヤブツバキの塀に囲まれている。

この地域の氏神神社は別にあり、狭い敷地には低い小さな社が一つ。

しかしその造りは伊勢神宮と同じ様式で、横は遷宮の場所になっていて格式の高さがわかる。

この社の奥に巨大な楠の古木があり異彩を放っていた。

二見の松下社の楠よりも迫力があり、ほぼ無傷の古木で樹齢千五百年以上だろうか。


この日は関東から避難を兼ねてセファリメンバーが3人伊勢市に来ていた。

3人共この木に張り付いたまま30分くらいは離れようとしなかった。

それほどこの木がお気に入りで癒されたようだが、他の木と比べて実際に温かいのだ。

手で触れると他の木は冷たく感じるが、この木はまったく温度差がなく冷たく感じない。

野人は彼らを放って置いて外の塀の椿の蜜を吸い、タンポポの花を食べていた。

あまりの遅さに痺れを切らし戻ると、風人は地べたに座り込み木にもたれかかっていた。

伊勢に来る前からずっと体調不良だった風人はこれで復活したと言う。

3人共、この木の持つ生命エネルギーを体感したようだ。

この巨木は、力強さと温かさと優しさを合わせ持っている。


あな・・をかし
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木は心・・
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木のすぐ下の川  ネコヤナギ満開
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