フルーツジャングル防風林計画3 | 野人エッセイす

野人エッセイす

森羅万象から見つめた食の本質とは

先に述べたが、石垣地方は強烈な紫外線の為、露地畑で野菜はまともに育たない。

草の勢いも強すぎて太刀打ち出来ないのだ。

これでは草と向き合う協生農法も、年中向き合い疲れ果ててしまう。

しかし観察すると木の下は草の勢いもなく丁度良い状態を保っている。

つまり、紫外線が強いなら木陰に野菜を配置すれば良い。

木の葉が「寒冷紗」となって丁度良いではないか。

果樹は果樹、畑は畑と毎回耕して丸裸にするからどうにもならないのだ。

もろに紫外線を浴び、土壌構造も保水力もない赤土砂漠のような畑でモタモタしているうちに、先祖代々逞しさを引き継いできた野武士のような草に覆い尽くされてしまう。

どう考えても負けるのが当たり前だ。

土壌構造も保水力もあり、紫外線も弱い木陰なら・・野武士に勝てる。

フルーツジャングル防風林群の間に畑は作るのだが、木の真下にも苗植えて、種・・蒔きなさい。

フルーツ防風林同士の間の畑にも成長の早いバナナやパパイヤを適度な木陰が出来るよう配置、その空間を純粋な畑にすればいいのだ。

協生農産物は何も野菜だけとは限らず、植物とも食べ物とも限らない。

大地が生み出す人間にとって必要なものすべてが対象になる。

既存の加工製造、観光を兼ねようが新たな事業を組み込もうが自在だ。

農業と言う枠にとらわれず、農林水産畜産業の壁さえ超える意思と知恵が最も必要なのだ。