DHAの季節は過ぎ去った | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

DHAとは・・かの有名な魚の脂、不飽和酸脂肪・・のことではなく、野人用語だ。

そんなものは連日のように食っている。

野人の言うDHAとは、ダイコン・・ハクサイ・・アンコウ・・のことで、つまり、冬野菜とアンコウ鍋のことだ。

アンコウは冬が旬でたまらなく旨い。

アン肝も旨いのだが、アンコウのあの七色に輝く食感がたまらない。

フグ同様、脂のない白身魚だが、食感だけでなく旨味の元になるアミノ酸が豊富に含まれ繊細な美味しさを演出してくれる。

楽しさの分だけ野人はフグの「てっちり」よりもアンコウ鍋を好み、雑炊にしたらもうたまらない。フグ鍋には使えない肝の旨味が加わるからだ。

この鍋に入れるのは旨味をたっぷり吸いこむ大根と白菜が良い。

大根や白菜は今では周年出回っているがやはり冬の野菜、冬に食べるのが一番旨いだろう。

最近の水っぽくて味のない大根や白菜はご免こうむりたい。

硬く引き締まり、自力で育った地力野菜がいい。

そんな野菜は生でも旨いが加熱した時に身崩れせずその威力を発揮する。

スズキと白菜もいいな・・・よだれが出てこれ以上は書けない。

アンコウ・・調達してくるか・・吊るし切りにして解体・・と、ここまで書いて保留にしたのが1月だった。

アンコウの吊るし切り解体の写真を撮ってからアップするつもりだったが・・手に入らず忘れ去られていた。

今年のアンコウ鍋はあきらめよう、白菜も大根も旬を過ぎ去り、春の小川さんがさらさらイク季節になってしまった。