文明の歪が生み出した矛盾 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

自然界の仕組みは複雑に絡み合い立体的なものだ。

しかし現在の学問の仕組みは、縦割り行政と言う言葉もあるように専門分野も分かれている。

総合分野がなく、分野の横の繋がりも薄く、権威や縄張り意識だけが目立つ。

その歪は多くの矛盾を生みだした。

文明が今も抱える諸問題はすべてそこに起因している。

そのように感じている人も多いはずだ。


科学は根拠と証明を何よりも重要視する。

間違いではないのだが証明されなければ存在そのものも消される諸刃の剣だ。

科学は可能性と仮説から始まり、長い年月を経て今日がある。

思考錯誤しながら突き止めたことよりも「間違えたこと」のほうがはるかに多いのだ。

世界の常識が反転することを「パラダイム」と言い、世界最大のパラダイムは「天動説」が「地動説」に変わったことだ。

宗教上の問題もあり、すんなりとは受け入れられなかった。

技術が進歩しなければ、事実を証明することは「間違い」を証明することよりはるかに難しい。

見えない世界は科学では否定的だが、電気なしの暮らしは考えられないくらいその存在は当たり前になっている。

しかし人は顕微鏡で電気の粒子すら見ることが出来ない。

だから他の方法で証明するしかないのだ。

電子は物質としては見えないが「あって当たり前」の典型だろう。

誰かがその存在を発見しなければ今も電機は無く、ランプの生活だっただろうし電化製品もない。