食品から摂るのは難しい? 2 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

人は「成分」に振り回され過ぎるようだが、単体の成分の有機物など自然界には存在せず、そのようなものを摂取して来た動物の歴史もない。

単体成分は自然食品とも言い難く、地球にあるものはすべて天然成分には違いない。

自然と名のつくものは人が手を加えないものではないだろうか。

工場で抽出して加工すればそれは化学物質とまで言えないが「科学物質」には違いない。

抽出のみならず、加熱すればもはや完全な有機物とは言い難い。

有機とは、命あるもので複雑な分子構造を持つ「高分子化合物」だ。

連結する分子の中心は炭素であり、その構造は科学も及ばない完全なものなのだ。

有機を加熱して行けば最後には炭素が残る。つまり炭になってしまう。

空気と水から有機を創造するのが植物の凄さでそのバランスは神業だ。

植物は寿命を終えると枯れて自らを消化分解するが、人が作る野菜は溶けて腐る。

水分と養分で膨張しているのが原因であり自らを処理出来ない。

人は、重視して来たその養分が数十年で激減した原因すら掴めないようだ。


地球上の生き物は人間以外すべて「バランス」のとれた生の食べ物しか口にしない。

体を元に戻すにはそこから学ぶべきではなかろうか。

毎日買える完全なバランス食品は今では天然魚介類くらいのものだが人は陸で進化して来た。今の人間に必要なものは陸の完全バランス食品なのだ。

人は仕組みを言葉で理解し、言葉に弱すぎる。

体もさぞかし当惑していることだろうが、何とか対処するのが人体の素晴らしさ。

しかし最も大切な食品がまったく欠けていれば対処出来るはずもない。