原人物語9 大地の復活 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

翌日 午前中で植栽も種蒔きも完了

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野人のクワ術の舞い
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隣の 原人家が作った小公園から完成写真
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原人パパも交えて記念撮影 
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翌日にうねは出来上がり、木を植え、種を撒き、原人の畑は完成した。

種蒔きの時期ではないが気にすることはない。芽を出す時期は種が考えることだ。

それにもうすぐ原人はフランスへ帰るからすべて終えるしかない。

近所の人はこの土地がまともな畑になるとは思っていないようだが、砂漠だろうが溶岩だろうがどのような場所でも緑化して周年生産出来るのがこの農法の真髄なのだ。



「災い転じて福となす」と言う言葉がある。

視点を変えればこれほど実験に恵まれた畑もない。

硬い地盤にガレキ、おまけに笹竹の根が張り巡らされている。

どんな環境でも適度な雨さえ降れば植物が豊かな大地の仕組みを築くと言う証明に最適だ。

瓦礫も、人が敬遠する竹の根も「共生」の実験となり望むところ、最初の手は打った。

原人農園の「前世」を知る近所の人達は、数年後には「後世」を知り、植物の生命力と本来の野菜とは何かを知ることになるだろう。


大地は必ず復活する。

大勢の人に推移を見てもらうのは原人が望んでいることで、その為の公開看板だ。

野人と原人の合言葉は「草を持って草を制す」「共に協力して生きる」なのだ。正式農法名もそこから原人が考案した。

やがて世界中のどのような荒れ地にも花が咲き、実を結ぶことを夢見て・・・