原人物語7 親不孝者 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

整地が終わりかけた畑 左は原人宅経営のアパート

この畑がやがて密林に・・

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夕食後に前泊していた原人の友人3人は帰り、それからも話は続いた。

先行き不安を感じた原人のご両親が詳しい話を聞かせて欲しいと言うので、10時過ぎから野人講習が始まった。原人のお父さんはノートにびっしりと書きとめていたが、さすがに学者だ。ご両親に畑の管理法を説明しなければならないのだ。


両親が原人に聞いていた話では、放置して何もしなくて大丈夫だからと言うことだったらしい。多忙で広い庭の手入れも睡眠もままならない両親はそれで了承したのだ。

野人が聞いていた話は、「植物好きなお父さんが時々やってくれる」だったのだ。


原人のほうを見ると・・上を向いて・・ニコニコしている。
お母さん曰く、フランスからはロクな報告もせず、たまに来る連絡は、「金・・送れ」だけだと言う。

この親不孝者めが~~

ちなみに原人パパが大好きな植物は「蘇鉄の木」で、庭も蘇鉄で固めていた。


野人は八方塞がりで、密林と化したあの畑と迷惑する住民の顔が脳裏をよぎった。

仕方ない・・お金同様に無い知恵を絞りだすしかないではないか。