よく、「虫も食わない野菜」「虫が食う野菜」と言う言葉が使われるが、虫が食うか食わないかは簡単な理由からで、一般的に信じられていることとはズレがある。
人の食と同じように、猿、鹿、鳥、昆虫、すべて食の範囲が決まっているからだ。
つまり、人と同じように自分達の食生活に従って食べている。
農薬が付いていれば食べることが出来ないだけで、近代農法、有機農法であろうが自然農法であろうが目の前に食べ物があれば食べるだけだ。蝶はアブラナ科であれば卵を産みつけ、アゲハ蝶は柑橘類やパセリなどに卵を産む。それが彼らの本能であり使命だからだ。虫を避けるならネットを張るか手で除くか農薬を使うしか方法は無い。
どの程度卵を産み、どの程度食われるかは「たまたま」であり特に理由は無い。自然界が決めることだからだ。だからこうすれば虫に食われないと言う手法は上記以外にはない。
産むか産まないか、多いか少ないかは人の知るところではないのだ。
しかし、異常発生、異変など、よほどの理由がない限り、植物が根こそぎ食われることはない。それが虫や鳥などと植物の「約束事」だからだ。
何億年もの間、植物と動物は共に生き、その約束事を守り、遺伝子に組み込まれている。
互いを必要としているから互いを滅ぼすことはしない。
キャベツなどのアブラナ科の植物は蝶を必要とし、蝶もまた彼らを必要として進化した。
蝶を必要とするからあのような構造をしているが、それについては次の機会に話す。