ブルーベリーの紅葉 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは



野人農園のブルーベリーが紅葉真っ盛りだ。正確に数えてはいないが、小さなものまで入れると70本くらいはあるだろう。ワイルドベリーもビルベリーも数本ある。相当な数だがブルーベリー園にしているつもりもなく、山菜ハーブゾーンの果樹の間に点在している。

大きなうねには木陰を作るために桃や梅やビワやザクロなどを3m間隔で配置しているが、そのサイドやフェンスに適当に植えているのだ。色んな木やハーブや山菜が混生しているので、草と見分けがつかず誰が見ても何が何だかさっぱりわからないようだ。唯一植えていないのは栗で、成長が早く植える主旨にそぐわない。それにイガの後始末も大変だ。

野人農園の野菜、果樹、ハーブ、山菜、有用植物をすべて当てられる人はおそらく一人もいないだろう。農家だけでなく、分野の限られた農学者、植物学者でも無理なのだ。さらに雑草も含めた全ての相性も実験している。栽培植物の名前だけでなく、草の習性も知り尽くさなければ管理も出来ない。初めて見た人の第一声は決まって「何じゃこりゃ!」なのだ。野人農園は摩訶不思議な別世界だ。畑の真ん中にベッドも小さなレンガの釜戸もある。これと同じものは誰も出来ないが、種類を限定した似たようなものはやれる。あくまで実験農園なのだ。これが日本だけでなく世界の農業を救うと信じてやっている。