タイオリエンタルホテル料理長と野人の画像 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

タイ料理の最高峰オリエンタルホテルの料理長の5年前の写真だ。4月7日の「人物回想」で詳しく紹介しているが20年来の友人だ。野人がまだ30代の時だったが、プライベートで彼の家に行って両親にご馳走になったこともある。バンコクからパタヤの実家まで数時間、彼が車で連れて行ってくれた。27歳で抜擢されたくらいだから味の天才に近いのだろう。タイ料理の真髄はオリエンタルホテルではなく国内の至る所にある。スパイスを自在に使いこなしたものなのだが、目から火が出るほど辛く外国人には馴染めないものが多い。世界の食通に食べやすく提供したのがオリエンタルホテルで、その意味では最高峰にあるだろう。オリエンタルはかって世界ホテルランキング1位に10年間君臨した。建物は古いが、料理とホテルのサービスがずば抜けていたのだ。100年以上の歴史を持ち、世界の著名人の利用が多い。野人は彼から学んだ事は多いが、どんな魚、どんな食材でも魔法のように旨い料理に変えるのは中国料理に共通している。中国料理ほど世界に普及してはいないが、鍋一つで調理出来る中国料理よりも洗練された独特の技を持っているようだ。中国の薬草とタイのスパイス、どちらも草をうまく利用している。日本にも薬味はあるが、日本料理は素材の味を重視する。それだけ日本は昔から食材が豊かだったのだ。