白菜の花 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

白菜の花

農園は至る所で白菜の花が満開だ。蕾の頃はたくさん食べたが、切っても切ってもドラえもんのポケットのように花茎が出てくる。刈り取る側と子孫を残そうとする白菜の執念が激突している。しかも一本一本が指よりも太い。食べきれるものではないから降参して放っておいた。長い間大人しくしていた白菜の晴れ舞台はダイナミックなパワーを感じる。アスパラみたいな茎をぶつ切りにしてシチューにしたが旨い!しかも食べ応えがある。生で芯をかじった時の甘さと旨みがたまらない。周りを見回しても花茎を食べる為に白菜を育てている人はいない。ほとんどが収穫されて耕されてしまう。何でこんなに旨くてバカスカ収穫出来る「巨大菜花」が出回らないんだろう。視点を変えればこれも立派な野菜。無肥料でも何処吹く風で白菜の産卵は最盛期だ。