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オダギリジョーさんが監督、脚本を手掛け、柄本明さんが主演の映画です。
いつの時代か、どの地域か明確にしていない川を舞台に渡し船の船頭を通して物事を映していく形です。
山と町を川で隔てた地域に一人の船頭トイチがいた。感謝され、時には蔑まれながらも淡々と船を漕ぐ日々。橋が建設されていく中、細々と暮らしていたある日、川に浮いていた子供を助けたことから二人の生活となる。川の精霊の化身となるはずだったというその子はフウという名だと言う。いづれ災いをもたらすと精霊に告げられるも一緒に生活するトイチだったが…
静かな山の景色、雨や川の流れ、魚の泳ぐ様がとても綺麗です。トイチの生活は自然の中で暮らす生き物として馴染んでいた。それが、新しいものができ、昔のものは忘れ去られていく物悲しさと、本来の生きとし生けるものの姿の尊さとして映し出されていて自然の風景を見ているようでした。
フウは風。新しいものを舞い込む。良くも悪くも。だけど、地球で生きるには上手に付き合わなきゃいけない。なんとなく、そんな感じに私は捉えました。奥深い骨太映画でした。