宙組公演『FLYING SAPA -フライング サパ-』制作発表会レポート② | 夫婦2人の仲良し日記

夫婦2人の仲良し日記

結婚24年目の仲良し夫婦の日記です。

中井:この公演は、世界的に活躍されている作曲家の三宅純さんが楽曲を提供されることも話題ですね。
上田:20年ほど前に留学していたフランスで、アート系漫画を読んでいた時、ヨーロッパでも人気の高かった三宅さんの音楽が偶然流れてきたのですが、その時に今回の作品のベースとなるSFの世界観の発想が生まれました。それであれば源流に戻って、三宅さんにこの作品の音楽をつくっていただけたら…と、実現したお話です。
真風:初めて楽曲をお聴きした時は、大変衝撃を受けましたね。普段は“自分の身体から音楽が出てくる”という感覚が多いのですが、今回は“出てくる”というより、細胞に“染みこんでくる”感覚が強く、それは今までにない新たな体験でした。
星風:作品のアンニュイな世界観と繋がっていて、無意識に身体が動いてしまう感覚が新鮮です。
芹香:心地良い違和感のようなものが魅力的に感じました。 

中井:SF作品の難しさはどんなところでしょうか?
上田:SF作品といっても突拍子もない先の未来ではなく、比較的感情移入しやすい近未来に設定しています。舞台上から客席に向かってエネルギーを発散するタイプの作品ではなく、出演者自身がこの世界に入り込むことで、お客様をも引き込んでいく作品だと思いますので、演じる人たちの説得力にかかってくるでしょうね。

 

 

真風:『神々の土地』でご一緒させていただいた時は、上田先生が求めていらっしゃることを明確にアドバイスしてくださったのに対して、今回は全く違うアプローチで教えてくださるので、お稽古場では毎日たくさんの刺激をいただいています。
星風:私も『神々の土地』の時に、上田先生が確かなビジョンをお持ちでしたので、それに負けないよう、必死で模索した記憶があります。今回はまた違った形ですが、あの時のことを思い出しながら、日々勉強させていただいています。
芹香:この作品の台本を読んだ時、上田先生の頭の中はどうなっているの、と、感動を超えて不思議に思いました(笑)。先生の繊細なプランに私自身が何かを加えて、そして自身も楽しみながら、しっかりとお客様にお伝えしていきたいです。

 

 

真風:わずかな振りや動きをきっかけに役を探求しながら、自分の想像力と集中力の限界に挑戦したいですね。お客様とともにこの作品の世界をつくることができるよう、精一杯努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。