久々に本読んだ。
松谷みよ子「屋根裏部屋の秘密」
ことしは、電王が縁で(?)松谷みよ子さんの作品と再会した。
図書館にも行くようになって、もっといろいろ読むつもりだったけど、恋にうつつを抜かしてる私には、読書すらもままならず。
「ふたりのイーダ」「死の国からバトン」と続く「直樹とゆう子の物語」
この夏、4部作の残り2冊も読むつもりだったのに、やっぱりダメだった。
松谷さんの物語は重い。
子供の頃は無邪気に読んでいられたけれど、大人になっていろいろ考えてしまうと、読むのに覚悟がいる。
戦争文学は、8月のうちに読みたかったのだけど、結局9月。
でも、何とか読みきった台風の夜。
この物語は、直樹とゆう子の物語の4作目らしい。
はっきり言ってしまえば、731部隊の話。
日本が過去に犯した過ちを隠蔽しようとする大人たち。
その事実に戸惑いながらも、受け継いでいくことを決意する子供たち。
イーダ、バトンでは小学生だった直樹も大学生になって、重要な役割を担っていく。
考えてみるとこの兄妹、原爆やら公害やら、日本の暗部というか触れたくないような部分に踏み込まざるを得ない状況にいつも追い込まれる。
今回は、さらに重いよ。
日本が加害者の立場なんだから。
人体実験、細菌兵器・・・個人としては善良な人たちが、戦争という狂気の中でそういうことを平気で行えるようになる恐怖。
物語は、実際に部隊にいた人の話が元になっているそうなので、かなりリアルだ。
この物語とは、直接関係ない話なんだけど・・・
日本は、被害者でもあり加害者でもある。
戦争に加担した国は、どこもそうなんじゃないかなー。
最近、戦争中の出来事を、あれは嘘ですって言う流れがあるように思う。
関係者も死んじゃってる人が多いから、証拠がないと言われればそれまで。
中には、自分のやったことを認めたくない生き残りの人だっている。
でも、そういう人の証言だけが重視されるのもどうかなーと。
唐突に、ライフを思い出してしまった。
愛海は、自分が表に出ないで、取り巻きたちにイジメをやらせる。
どこにでもいる高校生が、愛海の呪縛でイジメがエスカレートしていく。
教師が問い詰めると、「私のこと信じてくれないんですぁ」ってウルウルしてみせる。
父親は娘の言いなりで、「加害者の言い分を信じてうちの娘を疑うのか」というようなことを言う。
なんか似てないか、この流れ。
そんなわけで、直樹とゆう子だけに背負わせる話ではなく、日本人みんなが考えていかなきゃならない話だと思うんだよね。
伝えていくべき話だと思うから、感想という形でここに紹介しました。
と言いながら、やっぱり私はまだ息子たちにこの話を紹介する勇気がない。
あっさり否定されたらつらいから。
まずは大人が読んで、少しずつ子供たちにも伝えていけたらいいね。
この物語は、タケルくんが生まれるよりも前に書かれた話。
でも、現状は後退してるっていうか、まだまだ伝え切れていないと思うんだ。
目をそらしては、いけないよね。