QUIZ なないろDREAMS 虹色町の奇跡
カプコン
セガサターン / 1997
本作はクイズ+恋愛ゲームという珍しい複合ジャンル。魔王復活阻止のため、封印のクリスタルを持ったヒロイン達と仲良くならないといけない。タイトル画面の妖精はパートナーなのだが、この妖精とのイベントも用意されていたりして、なかなかギャルゲーとしてのレベルも高い。
ルールとしては、ルーレットを回して双六のマスを進み、可愛い女の子とぼよ~んとぶつかればイベントに突入。ただし、クイズ付き。女の子との恋愛イベント真っ最中に毎回クイズが割り込んでくる。恋愛ゲームにはライバルが付き物だが、本作のライバル=障害物はクイズなのだ。ちなみにルーレットは簡単に目押しできる。
要はキャラじゃなくてプレイヤー自身の知識パラメーターをアップさせないといけない。当然ながら発売時(1997年)のネタが多く、テレビドラマを見ない自分には芸能ネタが辛かった。他にも身近ではないジャンルが立ちふさがる。1997年当時はネットが一般的ではなく、現実で人に聞いたり本や雑誌・テレビで調べないといけないという、現実とゲームをいったりきたりして、ゲームに引きこもらせて貰えないある意味健康的なゲームなのだ。
姉御肌のカメラマン、咲良絵美。絵柄も好み。
本作に登場するの女の子は皆個性的で魅力的。王道ヒロインに正体不明女教師、はては地球防衛軍隊員とバラエティ豊か。ストーリーも盛り上がりどころがそれぞれ用意されていおり、サービスカットもあったりして(AC版よりも表現は控えめらしい)、恋愛ゲームとしても十分楽しい。一つ一つのイベントが短くてテンポが良く、気づくと数時間経過してたりなんてことも。
ミスマッチともとれる複合ジャンルなのだが、クイズ進行の恋愛ゲームというちぐはぐさがなぜか楽しい一押し恋愛クイズゲームなのだ。恋愛クイズゲームなんてこれ以外知らないけど。
ちなみに、ヒロイン達も良いんだけど、パートナーとなる意地っ張り妖精の意地らしいストーリーが一番好きだったりする。
余談として、タツノコ vs カプコンの想鐘サキ(地球防衛軍隊員)は本作が出典なのだが、僕の周りでサキちゃんを知っている人はいなかった。サターン以外にもプレステにも移植されているで知名度は低くないはずだが…。
また、元のアーケードではヒロインたちにお菓子メーカー・ブランドの名前が付けられていたものの、移植の際に名前を変更されている。想鐘サキの元名は鐘防(カネボウ)サキ、咲良絵美の元名は佐久間(サクマ)絵美、等。
カプコンには是非本作の移植なり続編をお願いしたい。ソシャゲと相性良いと思うんだけど。
元ページ公開日[2009/3/8]