次男の字は読みにくい。
ミミズが這ったような字というのは.まさに次男が書いた字のことを言うのだと思う。
気を付ければ直る事だと思い、小学一年生になって宿題をみてあげる時はたくさん注意した。
この部分はもっと尖らせてとか、もっと丁寧にとか、ぎゅっと握って強くゆっくり書いてみたらとか、色々言った。
それでも次男のミミズが這ったような字は変わらなかった。
毎回チェックすることは出来ないし、大雑把な性格のせいだろう、学年が上がって行くうちにきれいに書くようになるだろうと思っていた。
中学生になっても変わらなかったけど、極端に悪い成績を取ることはなかったので、テストなど丁寧に書かなければならない時は書いていて、問題ないんだろうと思っていた。
高校生になり学校に通えなくなったので支援センターに行ってた頃、
「あの字を書く子は何かあります。何かしら学習障害みたいなのがあるかもしれません」と言われた。
けれど私は、次男が面倒くさがって乱雑に書いたからだろう、今まで言われた事がなかったし、そんな筈はないと思った。
そして先日、通信制高校の入学前の面接があった。
これから頑張りたい事というテーマの作文を提出した。
提出する前にこっそり読んだ。
僕は入学して勉強を一生懸命頑張りたいと思います。
勉強とは学問や技能を学ぶこと。物事に精を出すこと。努力すること。
努力とは目的のために力を尽くして励むこと。
一生懸命とは、命をかけるほど真剣に物事に取り組むこと。
真剣とは・・・
頑張るとは・・・
文字数を稼ぐためにやったのかもしれないけど、ただ単語の説明を連ねただけの作文だった。
それを見て通信制高校の先生は一瞬顔を曇らせた。
そして次男の書いた文字を見て、これはザッと書いたんだろうから清書して下さいと言われた。
次男は「書き直しても変わらないよ」と言いながら素直に清書に応じたけれど、元の字と変わらなかった。
それを見た時の先生の反応はかなり戸惑っているように見えたので、私は動揺した。
次男の書いた文章と文字は何かしら異常を感じるのだろうか。
「何か前もって言っておきたいことはないですか?」と2度も聞かれた。
私は先生の対応に不安を感じた。
そして、支援センターの先生から言われた言葉が頭をよぎった。
次男は何かの学習障害なんだろうか。
気になったので検索すると、次男が書くミミズのような文字と全く同じものが載っていた。
ディスグラフィア(書字障害)
文字は読めるけど書く事が上手く出来ない。
もしかしたらそうなのか。
症状が全部が当てはまるわけではないけれど、ディスグラフィアだとしたら今まで腑に落ちなかった次男の行動が理解できる。
そうだったら、書くことが多い学校での勉強は私が想像するより大変だっただろう。
次男のノートはいつも殆ど文字が書かれていなかった。
漢字練習帳をグチャグチャに破ったこともあった。
真面目に板書していないだけ、宿題が嫌でグチャグチャしたのだろうと思っていた。
だけどちゃんとやろうとしても出来なくて、そういう結果になっていたとしたら・・・
ディスグラフィアかもというのは私の予想でしかない。
ある程度は書けてしまうし、はっきり判断出来ないようなグレーな感じ。
でも次男は板書が難しいなど勉強のやりにくさを感じていたのではないだろうか。
不登校になった理由のひとつはディスグラフィアかもしれない、、、
何で気付いてあげられなかったのかと、自分の愚かさが腹立たしく、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
次男が悩んでいたのではと考えると苦しくて涙がでた。