よく訊かれること第三段。

 

「葉月ちゃん、本名はなんていうの? 歳は?」

 

本名を聞いてどうするんだろう?

 

若い頃、親しいお客様の何人かに、訊いたことがあります。

 

「自分が特別だと思いたいんだよ」

 

それは私もわかってました。だけど、ある人の言葉にドキリ。

 

「本名がわかれば、探偵を雇って住所とか簡単に調べられるからね」

 

これは、怖い。

 

事実、これまで何人か、私の知り合いで、住所を突き止められた子がいます。

そんな人々達は、夜中の3時4時まで、お家の前で待っている。

 

もう、完全にストーカー。

 

ホテルのお誘いを断ると、手書きのメモを突き付けられた子も。そこには、これまで使った金額の明細がびっしり。

 

「俺は、おまえに、これまでこれだけ使ってやったんだ。一回くらいホテルに付き合ってもバチは当たらないだろう」

 

なんだろね。

 

それはお金に惑わされる子も少なからずいるけど、長年勤めている子は、目の前に札束を積まれても動じません。

 

事実、こんな仕事を続けていると、テーブルに百万円の札束を置いて、これで今晩俺に付き合えなんて言われたこともあります。

 

きちんとした子は、そんなことでは陥ちないよ。

 

それだけのお金を遣うのだったら、誠意を持って通い詰める。

困った時には助けてあげる。もちろん、見返りは求めない。

時間をかけて仲良くなっていけば、家庭を持った男性にだって、心も身体も許します。

 

女性と付き合うのは、水商売も普通の子も同じ。

 

水商売をしている方が陥ちにくい反面、一旦心を開いてしまえば、尽くす子が多いよ。

 

話は遠回りになりましたが、そういうわけで、よほど親しくならないか信用しない限り、本名は教えません。仮に教えたとして、それも源氏名です。

免許証を確認しないと、本当かどうかわからないからね。

 

ひとつ、忠告です。

 

古くからお店にいる子は別にして、最近入ってきた子で、「本当だよ。ほら」といって免許証を見せる子には注意してください。

 

世間知らずでそうする子もいますし、純粋な子もいますが、バックに怖いお兄さんが控えている可能性もあります。

 

調子に乗って住所を調べて、家の前で待ち伏せなんてしていると、どこかの事務所に連れていかれますよ。

 

私達は夢を売る仕事なので、よほど親しくならない限り、プライベートは話しません。

それを、たった数回で平気で語るような子には十分お気を付けを。

 

会社も家庭も壊されたくなければね。

 

普通のお客として接している限り、そんなことはありませんので、ご安心を。

 

あと、歳も信用しない方がいいよ。

 

本名とか年齢なんて、どうでもいいじゃない。

 

非日常の世界を楽しみましょ

 

おやすみなさい