ビーノさん、お待たせしました。
ムツさんからの返信が届いておりますので
こちらかお届けいたします。
今回いただいたこんな疑問、程度の差はあれ、
考えたことがある方も多いのではないかと
思います。
まずは、ビーノさんからのご質問を
ご紹介しましょう。
***************************************
■肉食についてどう考えておられますか?
食べ物に関することで、私からも質問させてください。
私には3人の子どもがおり、上の二人は現在小学生です。
その二人が時々肉食に嫌悪を示すのです。
理由は「食べられる動物が可愛そう」だから。
先日、給食試食会が小学校で行われた際、
栄養士さんに肉食を子どもに肯定させるにはどうすれば良いのか質問したところ、
食べる前に手を合わせていのちをいただくことを感謝するように言われました。
もっともだとは思うのですが、いまひとつその答えが府に落ちないでおります。
子どもたちは、動物が人間のエゴで飼育され挙句食べられてしまう。
しかも、殺される時は恐怖も感じるだろうし、痛いだろう。
そこまでして肉を食べたいと思わない。
という考えのようなのです……。
かく言う私も、肉を食べる時はどこかで罪悪感を感じてしまいます。
学生時代はムツ牧場で働くことを夢見て、北海道の畜産系の大学で学んでおりました。
家畜という存在をとても愛おしく思う気持ちはあります。
明日美さんも肉食を拒んだ時があったように記憶しております。
その辺のことも含めて、ムツゴロウさんの肉食についての見解を教えていただけたら嬉しいです。
何卒宜しくお願いいたします。
ビーノより
***************************************
ビーノさん
これは誰もが、程度の差こそあれ、一度はぶつかることだと思います。
宗教が関係してくると、肉食を一切拒否したりしますね。
インドに多いベジタリアンがそれです。
でも、肉が悪くて、植物ならいいというのも変なものですね。
植物にもいのちがあります。
困ったあげくのご都合主義だと思いませんか。
いのちはいのちです。
植物ならいい、動物ならダメというのは、
この地球、いのちのつながりをしっかり見ないで
見た目、思いつきで好き嫌いを決定しているのだと思います。
どうしても肉はダメという人に、
強制的に食べさせる気はありません。
人それぞれです。
そのような生を送る人もあるだろうと思うし、
自己満足にたよる少数派として
どうぞお好きにしてという気持ちもあります。
でも、自分の子には真実を語りたい。
そして、自然を愛する人には真実を
見て欲しいと願っています。
動物は他の生命体を食べて進化してきました。
最も原始的な動物。
それは原生動物ですね。
ゾウリムシは、口にあたる部分から
盛んにバクテリアを食べます。
繊毛により、水流を起こして口へ送りこむのです。
(以下図、ムツさんによる)
そこへ、アメーバがやってきました。
なんと、アメーバはゾウリムシをとらえ、
くるんでしまいました。
自分より大きなゾウリムシを、
自分が薄っぺらになってくるみ、
やがてゾウリムシをへし曲げ食膜をつくり、
消化したのです。
これには感動しました。
生きるということは、なんとたくましいのでしょう。
私はこれを撮影し、高校の教材にしました。
そして、アメーバが死ぬと、バクテリアが集まり
食べてしまいます。
それをゾウリムシが食べます。
いのちはつながり、循環しているのです。
循環しているので絶えないのです。
このお話は少し長くなりますので
また明日としましょう。
To be continued
BY ムツさん 畑正憲
ムツさんからの返信が届いておりますので
こちらかお届けいたします。
今回いただいたこんな疑問、程度の差はあれ、
考えたことがある方も多いのではないかと
思います。
まずは、ビーノさんからのご質問を
ご紹介しましょう。
***************************************
■肉食についてどう考えておられますか?
食べ物に関することで、私からも質問させてください。
私には3人の子どもがおり、上の二人は現在小学生です。
その二人が時々肉食に嫌悪を示すのです。
理由は「食べられる動物が可愛そう」だから。
先日、給食試食会が小学校で行われた際、
栄養士さんに肉食を子どもに肯定させるにはどうすれば良いのか質問したところ、
食べる前に手を合わせていのちをいただくことを感謝するように言われました。
もっともだとは思うのですが、いまひとつその答えが府に落ちないでおります。
子どもたちは、動物が人間のエゴで飼育され挙句食べられてしまう。
しかも、殺される時は恐怖も感じるだろうし、痛いだろう。
そこまでして肉を食べたいと思わない。
という考えのようなのです……。
かく言う私も、肉を食べる時はどこかで罪悪感を感じてしまいます。
学生時代はムツ牧場で働くことを夢見て、北海道の畜産系の大学で学んでおりました。
家畜という存在をとても愛おしく思う気持ちはあります。
明日美さんも肉食を拒んだ時があったように記憶しております。
その辺のことも含めて、ムツゴロウさんの肉食についての見解を教えていただけたら嬉しいです。
何卒宜しくお願いいたします。
ビーノより
***************************************
ビーノさん
これは誰もが、程度の差こそあれ、一度はぶつかることだと思います。
宗教が関係してくると、肉食を一切拒否したりしますね。
インドに多いベジタリアンがそれです。
でも、肉が悪くて、植物ならいいというのも変なものですね。
植物にもいのちがあります。
困ったあげくのご都合主義だと思いませんか。
いのちはいのちです。
植物ならいい、動物ならダメというのは、
この地球、いのちのつながりをしっかり見ないで
見た目、思いつきで好き嫌いを決定しているのだと思います。
どうしても肉はダメという人に、
強制的に食べさせる気はありません。
人それぞれです。
そのような生を送る人もあるだろうと思うし、
自己満足にたよる少数派として
どうぞお好きにしてという気持ちもあります。
でも、自分の子には真実を語りたい。
そして、自然を愛する人には真実を
見て欲しいと願っています。
動物は他の生命体を食べて進化してきました。
最も原始的な動物。
それは原生動物ですね。
ゾウリムシは、口にあたる部分から
盛んにバクテリアを食べます。
繊毛により、水流を起こして口へ送りこむのです。
(以下図、ムツさんによる)
そこへ、アメーバがやってきました。
なんと、アメーバはゾウリムシをとらえ、
くるんでしまいました。
自分より大きなゾウリムシを、
自分が薄っぺらになってくるみ、
やがてゾウリムシをへし曲げ食膜をつくり、
消化したのです。
これには感動しました。
生きるということは、なんとたくましいのでしょう。
私はこれを撮影し、高校の教材にしました。
そして、アメーバが死ぬと、バクテリアが集まり
食べてしまいます。
それをゾウリムシが食べます。
いのちはつながり、循環しているのです。
循環しているので絶えないのです。
このお話は少し長くなりますので
また明日としましょう。
To be continued
BY ムツさん 畑正憲