我が家には家の内外至る所に石ころがあります。

実はこれが女房の趣味ですが店で購入する高価な石ではなく旅行に出かけた先々で拾ってくる石で何の変哲もない石がほとんどですが、本人にとっては色、肌合い、形など思い込みのある石が殆どみたいでどこに行った時に拾った石なのかよく覚えています。

お金もかからず、メンテナンスも要らずこんなに値打ちな趣味はそんなにありません。

ただ持って来るのが重いのが難点です。

この写真の石は何年か前にスペインの内陸部の川で見つけたもので鍾乳石です。

それで昔は家にあったのですがある日家に遊びに来た女房の叔母さんが気に入りそこの家に嫁入りして庭に置かれていたようで苔が少し生えています。

ところが最近その叔母さんが亡くなりおばさんの息子の従兄弟と会うためにおばさんの家に行った所、おばさんの形見として家にあるものなんでも欲しいものを持っていけと言われ昔自分があげた鍾乳石を持ち帰って来たという事です。

さてせっかく生えかけた苔を枯らしてはいけないと思い外に出して陶器の皿状のものの中に砂で固定して毎日スプレーで水を噴霧していますが乾燥したスペインの気候のためすぐに乾いてしまいます。

そこで思いついたのがよく夏のバカンスシーズンに家を空ける時ペットボトルに水を入れサイホン現象を利用して麻紐を導線にして点滴のような感じで水を垂らせば毎回スプレーする手間が省けるのではと思い昨日早速試してみましたが水量のコントロールが難しく今は実験中です。

イメージとして思いついたのは夏に林道に差し込む木漏れ日に反射する石清水のイメージでそこから湧き出る水が近くの岩に当たり飛沫が飛び散りそれにより形成される苔のイメージで言葉で言うなら君が代の歌詞です。

盆栽の石バージョンではないかと思ったのでググってみたらすでに1000年前から存在するそうです。

よく考えてみたら有名な石庭なども大型盆石の一種です。

100年を超える盆栽などは世話係の人選から始まり1日も休まず世話をするのは気の遠くなるような話ですがそれに比べれば盆石は苔などをはやさないものであれば何年でも仕舞っておく事ができて便利です。