最近何かのニュースで海外に永住する日本人の数が増えたという話を聞いたので少し私なりに考えてみました。

私がスペインに移住したのは1976年なので今年でで48年目になります。

老後は日本に住みたいという気持ちも特にないのでこのままダラダラとこの国に住み続けるつもりです。

私が海外に出た理由は単純で日本が嫌いになった訳でも住み辛かった訳でもなく日本以外に住んでみたい好奇心を子供の時からずっと持ち続け、そのまま大人になっても何になりたいなどは一度も考えませんでしたがどこか海外に行ってみたい希望だけが膨らみ続けました。

また時代も我々に味方し、我々のような庶民にもなんとか渡航費用が出せるくらいの料金になるとともに渡航できる海外の選択も大幅に増えました。

とはいえその国の情報は今とは違い全くのステレオタイプで本当の情報は行ってみるまでわかりませんでした。

またここでも運良く私にとってのスペイン生活は全く違和感を覚えず、その上、隣に迷惑さえかけなければ何をしていようが隣からの干渉も受けない自由の国そのものでした。

そんな生活を続け気がついたら既に48年が経過していたという訳で少し浦島太郎に似ています。

ただ彼と少し違うのは最初の数年間は別にしてスペイン人と結婚してから、特に子供が産まれてからは毎年帰国していたので日本の情報はリアルタイムで知ることができました。

こちらに来てからしばらくしてイギリスに短期間住んだことがありますがその間全然馴染めなかったのでもし最初に住もうと考えた国がイギリスであったなら多分最終的には日本に帰国していたものと思われます。

問題は肌に合うかどうかで私にはイギリスは向いていませんが感性の問題なのでどうしようもありません。

つい去年くらいから円安の為日本で生活するよりは海外の方が金になるというのでたくさんの人が海外に移住するというような意見もありましたが日本国内で生活して来た日本人が難民でもあるまいのにそんな単純な理由で海外に生活の場を移すとは考えられません。

もしそれで移住した人たちがいるとすれば仮想通貨に投資して大金を掴んだ人限定ではないでしょうか?

昔から大金持ちが集まる税金の安い国は生活費が高いので我々庶民にはなんのメリットもありません。

多分人が自分の生活習慣を変える一番大きな要因は自分を取り巻く生活環境の変化だと思われます。

我々のように独身、20代でこれといった目的も持たないまま漠然と外国に来た場合、生活はほとんど成り行き任せです。

そこで現地の人を配偶者にするとある程度生活の型枠が決まってしまいます。

多分これは自国内で同国人と結婚した場合も同じだと思われます。

ただこの出会いの場所がどこであるかによりその後の生活場所がある程度決められます。

私のようにスペインに来てこの国が肌に合うのでそのまま居着いた者にとってはこのままずっとスペインに住む事になんの不思議も覚えません。

しかし勉学、仕事でこちらで生活してこちらの人と知り合った場合、もし日本に彼、彼女を連れ帰り日本で生活しようとすると問題が起きます。

何故ならば伴侶のことは気に入っていてもその伴侶の国の文化、習慣に馴染めない場合もよくあります。

本社に戻る事になり伴侶を連れて日本に帰り会社人間をしばらくしている間に破綻するケースをたくさんみましたがそこに子供が加わるといっそう悲劇になります。

元々海外に興味のない伴侶をその国で見つけた場合はその国にとどまるのがベストだと思われます。

実はまたここで面白い事例がありますが二人が知り合った場所が第三国の場合です。

二人とも勉学、あるいは仕事で自国以外で知り合いその後結婚した場合ですが両方ともに海外での生活経験があるためどこでも生活できる柔軟性がありどこでもうまくいくみたいです。

私の場合日本は大好きで子供たちも幼児の時から毎年日本を訪れ日本および日本文化が大好きです。

私は日本国籍のみですが子供たちは両方持っています。

二重国籍の場合は国会議員にはなれないみたいですが二つの国籍を持ち二つの国に愛着を持つという選択肢が日本にないのが少し残念です。

私の考えでは世界中にハーフが増えれば紛争も少なくなるのではと考えます。

子供達が日本国籍も保ちたいのは利便性ではなく自分の原点を知りたいノスタルジー的アイデンティティーの為です。

どこかの国のスパイになる為ではありません。

現代の政治経済的グローバリズムの中では国籍に関係なく拝金主義的思想が蔓延していてお金の為なら国どころか家族まで売りそうな人たちまでいます。

また議員、高級官僚希望者のほとんどは国のためではなく自分のためにその道を選びます。

そんな人達の道徳観を当てにして国の重要な懸案を丸投げする方が間違っていると思われます。

優秀な悪人ほど扱いが難しいので厳格なコントロールシステムが必要です。

彼ら彼女らに対抗するためには人間の性善説は放棄して性悪説をもとに常にハッカーに対する様に一瞬たりとも監視の目を怠ってはなりません。

そんなに窮屈ならばそんな職業にはつきたくないという人がたくさん現れると思われますが元々悪事を働く気のない人は伸び伸びと仕事ができ、嘘で塗り固めた訳のわからない答弁を聞く必要もないので議会がスムーズに進行します。

少し題名と方向性がずれて来たのでこの辺でやめます。