日本は昔から海外の文化を吸収してそのまま利用するのではなく自分達にもっと適する様に仕様を変更し使うことに長けていましたがこれが携帯電話に象徴されガラパゴス携帯と呼ばれ世界中に知れ渡りました。

日本人の国民性は利害関係よりも知的好奇心を満たしたい欲求が強く各分野においてなんでも見たい、知りたい、究極を突き詰めたいなどの先天的性格に支配される場合が多い様な気がします。

日本人の勤勉さと我慢強さはこれらを達成するための必須条件です。

ガラパゴスという言葉は誰もが学校で習ったダーウインの進化論をベースにしたものですが確かに携帯などは日本ならではの需要にマッチする様に進化してこの命名は的を得ています。

ただ昔は外から取り入れた文化を自国用にアレンジして使用する目的でしたが最近になるとこのガラパゴス的進化がものによっては海外でも人気が出て輸出される様になっています。

昔いつだったのは記憶にありませんが小田実の書いた(なんでも見てやろう)本の内容に衝撃を受けた覚えがあります。

今私がスペインにいるきっかけの一部はこの本の影響もあると思われますが、海さえ存在しない寒村育ちの私にはこの海外の情報は衝撃的であり井の中の蛙が初めて外の世界に目を向けるキッカケになりました。

この日本の行う改革はほとんどの場合は改善であり改悪ではありませんがこれは必ずしも日本の需要にマッチさせるだけでは無く全方向的なバージョンアップを目指すものです。

これは中国などで行われている、オリジナルよりは少し性能が劣るけれども格段に安いものを製造するという場当たり的で即利益に繋がる発想とは全く方向性が異なります。

そんな事で元々は外国のものであったものが日本で改良され海外に再輸出された技術、文化などもたくさんあります。

そんな中で理論的普遍性を持たず、正統なガラパゴス的進化?を遂げず日本国内のみでしか通用しないガラパゴス亜種が政治団体、報道機関そして労働組合です。

先月中は日本の田舎で何もする事もなくNHKの国会中継を見ながら過ごしましたがこちらに帰ってからも少し気になるので衛星放送、ネットなどでその続きを見ていますが今まで全く政治には関心がありませんでしたが最近気になります。

私が日本を出た70年代は自民党と、社会党が大きな政党でそのほか共産党がありましたがそれ以外の党があったのかどうかは覚ていません。

その後10年ほどしてからは毎年日本に帰郷しましたが家族で帰るので日本のテレビなどを見る暇もなく過ごしましたが最近はちょくちょく一人で帰るので日本の今を考える時間も十分にあり偏った思想のテレビと言われるNHKなどよく観ています。

元々政治はよく知りませんでしたがこれだけの長いブランクがあると全くどうなっているのかわけがわからず実家の園芸店で店番をしながらテレビを観ていました。

昔と違い今では自民党だけがいつも過半数で社会党は無くなりそれに物理的に対抗できる大きな党もなく弱小政党がスピッツのように時々吠えている様な感じでした。

そんな中、最大政党である自民党から色々な不祥事が現れ始めましたがそれに対する公的報道機関からの批判が案外少ないことが不思議に感じられました。

何故なら日本の新聞、ラジオ、テレビなどは左に偏っていると良く言われますが最近自民党の色々なスキャンダルに対して野党、報道がダンマリを決めていることが多くなり不思議に思っていました。

そこでよく考えてみると日本の自民党は今では私が思っていた保守思想の党ではないことに気がつきました。

今回は献金問題、タスクフォースなどが問題になっていますが何故左寄りの言論界がこの問題を取り上げないのか不思議に思っていましたがやっと気がつきました。

世界中の政党は基本的にその思想によりグループを構成しますが日本の自民党は世界でただ一つだけ存在する経済的、政治的に有利なポジションの獲得を目的とする人が集まります。

そのためには右、左に関係なく己の欲求の赴くまま自分の利益になることであれば突き進む(自由に自分勝手に行動する党)です。

自分のステータスと欲求を満たす人の集まりが今の自由民主党ということに気がつきました。

また同時に日本の報道機関は左寄りではなく短絡的に権力、お金の匂いを嗅ぎ取るのに敏感で特に思想はありません。

左寄りの高邁な理論を述べている様に感じるのは金儲け、人気取りの手段として左寄りの衣を纏っているだけです。

極右から極左まで全てを包括できる政党が自民党でありこれは世界でも類を見ない究極の亜種ガラパゴス政党です。

最近の自民党、報道スタンスなどをを見聞きして自分の中で何故を繰り返していましたがやっとその理由が分かりました。

日本文化はよく世界からその特異性を評価されますがそのちょうど真反対にあるのが今の自民党です。

随分前からこの現状に警鐘を鳴らす意見もありましたが如何せん私を含むほとんどの日本人はとても自分には出来ない大変な政治という仕事を高邁な思想で国民のために成し遂げてくれる人がいることだけで政治を彼ら、彼女らに丸投げしていました。

そして気がついてみればほとんどの政治家たち、応援団としての利害関係者が政治を食い物にしていることに気がつき唖然としている状態です。

現在では政治がオブラートに包まれた完全な営利事業(不法)になっています。

ただ国の基幹である政治がここまで腐敗すると流石に民族滅亡の危機を感じ取り始めた日本国民に自動で危機管理スイッチが入り始めたようで政治に関心を持つ人が増え始めました。

勿論、直接利害関係のある人ほど熱心ではありませんがやはり日本の将来に漠然とした不安を持つ人が増え始めました。

今話題の紅麹は体に有益だそうですが既にこの紅麹と普通の麹とは生物学的にも違う別物だそうで、そこに紛れ込んだ害を及ぼすかも知れないなんとか菌の仕業とか何とか?

我々素人には全く理解できませんが早く解明してもらいたいものです。

昔、『名は体を表す』という諺がありましたがその反対が自民党の現在です。

この党内のなんとか菌は既に解明されましたがいまだ排除には至っていません。

此方も対策を急がないと被害が増え続け将来に悪影響を与える事は必定です。