最近の日本のニュースで沖縄県知事が裁判に負けたにも関わらずそれに従わず法治国家云々というのをみました。

実は私の住むカタルーニャ州では元の州代表が憲法違反の州民投票を強行して逮捕前にベルギーに逃げ込みそこで欧州議員になり数年間過ごしていますが、今年行われたスペイン国政選挙で政権与党候補が拮抗していて現与党の社会党+その他の党の票を集め政権与党を継続することになりましたがそのためには元州代表の所属する党を含むカタルーニャ州独立を望む二つの党の票が必要になり現政権が元代表に恩赦を与えました。

これが国を挙げての大きな問題に発展していまだに元州代表はベルギーにとどまっています。

ただこの決定は法律的にも非常に微妙で法律家の間でも賛否両論があり五分五分です。

さてこのカタルーニャの問題は随分前からバスク地方の問題と同様に存在しますが最初はバスク解放戦線という団体が段々と過激化してテロ行為を行っていましたがそれがある年武力闘争を放棄して段々と鎮静化して最終的には政府との取引などもあり自治権を拡大することで折り合いが付いたようで独立騒ぎは鎮静化しました。

それに対しもう少し穏やかな独立運動をしているカタルーニャはバスク地方のように自治権を拡大するのが最終目的では無いかと思っていましたが主導者とその支持者達ははどうも本気で独立できるのでは無いかと思い始めたようで、独立宣言をしたり、違法の独立のための州民投票をしたりして何人かの逮捕者を出し、その前の州代表始め何人かが国外逃亡しました。

そんな事で逃亡組はスペインに足を踏み入れると逮捕されるはずでしたが今回の取引恩赦で帰国できることになりました。

さて沖縄のことはよくわかりませんが確か米軍基地の移転、もしくは沖縄からの撤退を求める運動だと思われますが本心は日本からの独立にあると思われます。

ヨーロッパの場合は陸続きのため殆どの国が多民族国家であり大昔から貴族達の領地の取り合いなどで国の所属が変わることもしばしば起きるので逆に日本のように生まれたときから知っている限りのご先祖様も含め全て同じ国という方が珍しいと思われます。

そんな事で国の一部が独立するという発想は殆どの日本人は思い付きもしませんが日本以外では良くある運動です。

その為国の中にはいくつかの言語があり地域ごとにその地方の言語を中心に話しています。

世界的にも国民の全てが唯一の言語で生活する方が異常な状態です。

良く日本では沖縄方言と言われ、どこまでが方言でどこからが言語になるのかは知りませんが、ヨーロッパ語に当てはめると殆ど全ての言語がラテン語の方言になってしまいます。

日本ではアイヌ民族も琉球民族も縄文人と言われますがもう少し遡ればみんな猿になってしまいます。

せっかく発達した琉球語、アイヌ語を絶やさない文化活動が必要かと思われますがこれは今問題になっている各種の補助金とは別問題です。

さて話を沖縄に戻すと、沖縄県知事は沖縄県民による米軍基地是非の選挙がしたいみたいですが確か日本の法律でも国全体に関わる問題は国で解決するものと思われますが、気持ち的には分からない事ではありません。

またこれが可能になると基地のある村の村民投票なのか、沖縄全体なのか、はたまた日本全体なのかわかりませんが、カタルーニャ州民だけの投票でスペインの領土の一部が決められることはやはり憲法違反です。

しかし世界の歴史を見てみると殆どの国が決まり事を破ったり、ゴールポストを動かしたりして、時には武力闘争までして問題解決の手段にして来ました。

私個人的には一度独立していた国なので沖縄県の人が望むのであれば独立もありかなとは思いますが地理的に微妙なところにある為なかなか難しいとは思いますがそれは沖縄県民の意思とは別問題です。

また県知事が独立派であるということは県民の半分くらいは独立派がいるのでは無いかと思われますが勢力が拮抗している場合が一番解決が難しいパターンです。

またどこでもそうですが現状を打破したい勢力の方が活動的なのでよく目立ち、現状維持派はデモも行わず、選挙の参加率も低いので改革派が目立ちます。

多分改革派のブレーン達は独立運動の盛んなヨーロッパの実情の調査をしているものと思われます。

ただ出来れば言論も含め暴力に頼らない解決策を選んでもらいたいものですが無理なのかも知れません。

今現在でも各地で戦争を含む武力闘争が起きていて、どうも人間は最終的には暴力以外で紛争を治める術を知らない様です。

そんな不安な世の中のため各国では軍備が増強され多分今軍需産業は最高の利益を出してしているものと思われます。

もうすぐ新年が来ますが来年はあまり期待できない年になる様な気がします。