「増税法案」の可決は「茶番劇」。 | 武藤貴也オフィシャルブログ「私には、守りたい日本がある。」Powered by Ameba

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国家主権、国家の尊厳と誇りを取り戻す挑戦!品格と優しさ、初志貫徹の気概を持って(滋賀四区衆議院議員武藤貴也のブログ)

 今日衆議院で、予測通り自民党・民主党・公明党の三党が中心となり増税法案が可決された。加えて、これも予想通りだが、小沢・鳩山グループが反対に回り、来週にも新党を立ち上げるとのこと。

 私は今日の出来事について、とんだ「茶番劇」のように思えてならない。なぜならば、増税に反対した小沢・鳩山グループも、増税法案を推進したグループも、信念を貫いたとは到底言えないからである。

 どうしてそう言えないかと言えば、まず小沢グループについては、反対の理由を「増税の前にやることがある」と言っているが、それをやらなかったのは小沢氏本人に他ならないからである。

 政権交代直後発足した鳩山政権の実質の実力者は「闇将軍」と言われた小沢氏本人であった。選挙の前に「天下りを根絶する」と主張していた小沢氏は、政権交代後、自身の指令でいつでもそれを実行できる立場にいたのにもかかわらず、実質的に「天下り」に一切手を付けなかった。

 それどころか、2009年政権交代直後、日本郵政公社の社長に、小沢氏自身と非常に関係が深いとされた元大蔵事務次官の斎藤次郎氏を「天下り」させたことは、まだ記憶に新しいと思う。

 従って、それを記憶している人が小沢氏の言動を見れば、自分が権力を手に入れる為だけに「増税の前にやるべきことがある」と主張して、造反しているとしか見えない。つまり「茶番」だと言えるのである。

 一方、野田総理を始め、増税法案を推進してきたグループも「茶番」だ。その理由は、今回の消費税増税法案が仮にこのまま参議院を通過しても、必ずしも増税するとは言えないからである。

 今回の法案の中身をもう少し詳しく見て頂きたい。今回の増税案は2年後の平成26年4月1日に今の5%から8%に、平成27年の10月1日から10%に引き上げるということになっている。

 しかしそこには様々な条件が付けられている。まず増税法案を議決するに当たり、自民党と民主党と公明党で交わされた「三党合意」の文面の中に、経済状況が消費税増税に耐えられるかどうか、名目・実質の経済成長率、消費者物価指数などの種々の経済指標を総合的に勘案したうえで、増税の停止も含めて「その時の政府が判断する」となっている。具体的には、増税時期の約半年前、平成25年秋には増税を実施するかどうかの閣議決定が必要だとされている。

 また、法案には「景気弾力条項」と言われるものも盛り込まれている。具体的には「税率の引き上げに当たっては、今後10年間の平均で名目で3%程度、かつ実質で2%程度の経済成長率を目指した望ましい経済成長に近づける」と書かれている。これは努力目標と解釈されているが、平成26年時の政府が、名目3%かつ実質2%程度の経済成長が無いので増税しないと言えば、増税は実現しない。

 つまり、平成26年における「その時の政府」が、増税をするかしないかを決定できるということを今回決定したのであって、実際今回の野田総理は増税どころか「増税の時期」もそれに関連する事項(例えば、低所得者対策など)も、殆ど平成26年の政府に棚上げし、何も決めていないことになる。

 昔見た映画の中で「多数決で決めるかどうかを多数決で決めます」という台詞を聞いて笑ったのを思い出した。多数決で決めるかどうかを多数決で決めても、決めるべき対象は決定さないままである。今回の議決はそれに似ている。

 従って私は、増税を推進する方も、反対する方もまったくもって「茶番劇」だと思うのである。

 平成26年になって、「その時の政府」が仮に増税しないことを決定した時、野田総理はあの時一体何に「政治生命」をかけたのか、と後悔することになるのではないかと私は思う。それは小泉総理の時の郵政解散が、今や全く逆戻りして、「あの時の郵政解散は一体何だったのか」と思うのと似ている。残念だが、政治はそんなことの繰り返しがよくある。

以下、活動写真です。

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東近江市選挙区の議員団と懇談会・懇親会を行いました。

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衆銀選挙、そして次期東近江市の市長選挙の話題も上りました。

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地元東近江市で滋賀県のサッカーチームmioの試合があり、観戦して来ました。来客数は2000人以上との事。だんだん盛り上がってきました。相手は強豪カスタマーレ讃岐でしたが同点。次は7月8日13時から、同じ東近江市布引グラウンドで、藤枝MYFCとの試合があります。皆さん次回も是非観戦宜しくお願い致します。