前回は、たくさん声を出させるために息子をくすぐったことを書きました。
これによって、くすぐっていない時でも声がどんどん出るようになり、また声も大きくなったかな、と思います。
声が出てきたときに、あわせて行ったのが「逆模倣」。
子どもが何かを言ったら、すぐにそのまねをするのです。
子どもが「あー」と言ったら大人も「あー」と、
「うー」と言ったら「うー」と、
「きゃきゃ」と笑ったら「きゃきゃ」と言って、マネをします。
君が言ったことを聞いているよ、応えているよ、というサインになるのだと思います。
子どもからすれば、自分がなにか言葉(というか声)を発すると、親から反応が返ってくるな、と気づくのでしょう。
子どもは「模倣」、つまり人のマネから様々なことを学ぶのだそうです。
が、発達障害を持つ子どもは、模倣をする力が弱いそうで。
模倣をする力をどうやってつけるか?
「マネをして」と言っても、やってくれるはずはない。
「逆模倣」が効くのだそうです。
子どもがやったことを親(あるいは別の誰か)がマネをしているうちに、子どもが周りのマネをするようになっていくと本に書いてありました。
子どもが誰かの模倣をする力をつけるために、逆に、親が子どもの模倣をする。
だから「『逆』模倣」というんですね。
模倣する力があれば、例えば集団生活に入った時に、周りの子がやっているのを見て自分もあわせて行動することができるようになりますよね。
みんなが靴箱に靴を入れたら自分も入れる。
みんながあいさつで頭を下げれば自分も下げる。
この力があれば、何とかやっていけそうです。
「逆模倣」は発声だけでなく、行動をまねることも有効なようです。
子どもが走ったら追いかけて走るとか、手を上げたらこちらも上げるとか。
この「逆模倣」ですが、息子はわりとすぐに効果が出ました。
この頃は毎週1回リトミックに通っていたのですが、私と主人とが連日しつこく息子の逆模倣をしていたところ、リトミックの教室で息子が先生の動きをマネる力がグンとついたのです。
それまでは、集団から外れて走り回っていた息子が、先生の動きを忠実にマネする姿はちょっとした感動だったなあ。
うっかり泣きそうになりました。
先生からも「随分いろんなことができるようになりましたね」と褒めていただきました。
手ごたえがあるとこちらのやる気もわきます。
この記事を書いている現在、息子は2歳8か月になっています。
つまりこの記事は、2か月前のことをさかのぼって書いています。
現在は自宅での療育を中心に、他にも様々な療育を並行して行っています。
自宅での療育プログラムの中には、「動作模倣」といって私がやったことを息子がそのままマネをするという動きがあるのですが、今の息子は完璧にこなします。
私が「こうして」と言って手をあげれば即座に手をあげるし、バンザイすればバンザイ、エイエイオーとやればエイエイオーと返してくれます。
昨日は友人親子とおでかけしたのですが、その子が「ママ、ユーチューブ、ユーチューブ(見せて)」と言ったのを聞いて、うちの息子は「マンマ、うーうーうー」と言っていました。
マネする力、ついてるついてる。
えらいえらい!
まだ単語(というか一音、パトカーを”パ”と言う)が出てきたぐらいで、二語文なんて遠い未来の話のように感じているのですが、お友達のマネをしてそれらしいことを言ってくれたのには驚きました。
息子はユーチューブも知らないのに(笑)
きっと、2か月前に始めた「逆模倣」で最初の力がついたのだろうと実感しています。
家で手軽に始められる取り組みなので、他のかたにもオススメです。