過去に、「『Human System』のイントロとエンディングは、モーツァルトの『トルコ行進曲』だが、「出会えない ふたりのrelation 街角で今 すれ違ってゆく」の部分は、ドヴォルザークの『ユーモレスク』からインスパイアを受けたのではないか?」と推測して、『TM NETWORK、ロックとクラシックの融合』と言う記事を書いたことがある。
 
 最近知った事実なのだが、『相対性理論』で有名なアインシュタインはバイオリンが上手で、好んでドヴォルザークの『ユーモレスク』を弾いていたようなのだ。バイオリニストである千住真理子の祖父母が物理学者で、ドイツ留学時に船上でアインシュタインが『ユーモレスク』を演奏するエピソードを小さい頃何度も聞かされたことが、自身がバイオリニストになった遠因かもしれないと話している。ただ、以下のインタビューを起こした文章は悪文だと思う。「母方の祖父母」ならばわかるが、「母の祖父母」では、ひいおじいさんとひいおばあさんではないか。読み方によっては、アインシュタインのバイオリンをその耳で聞いた人物と、千住真理子にそのエピソードを離した人物は別人のように読めなくもない。
 
 
 
 そして、TMネットワークの初期の作品『Rainbow Rainbow』のサブタイトルは『陽気なアインシュタインと80年代のモナリザの一夜』であり、その歌詞の中には、「Winkin’アインシュタイン」が登場する。「TM NETWORK」の「TM」が当時「タイムマシン」と解釈されていたように、「テクノ」の延長として初期のTMネットワークは、「SF」的イメージが強かった。
 
 もし、『Human System』は、ドヴォルザークの『ユーモレスク』変ト長調第7曲の影響を受けていると言う推測が正しければ・・・・
 
ドヴォルザークのユーモレスク→アインシュタイン→Rainbow Rainbow→TMネットワーク(SF)→Human System→ドヴォルザークのユーモレスク
 
 と言うリンクが完成することとなる。
 
 小室哲哉は、3歳からバイオリンのレッスンを受けており、ひょっとすると、アインシュタインと同じく、バイオリンで『ユーモレスク』を演奏したことがあるかもしれない・・・