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伊吹山を西側から望む。下が晴れていても、山頂は悪天候なのがわかる(翌日撮影)。
 
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下界は好天候(くもり?)、山上は悪天候なのがわかる境界の図。
 
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一般に山頂とされるヤマトタケル像や、売店(山小屋)のあるところ。昨年の伯耆大山のときと同じく、天候のせいで展望がない。
 
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一等三角点「伊吹山」。売店(山小屋)よりも東方。
 
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下山時にやっと天気がよくなりつつある悲しさ。右上が琵琶湖。
 
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ツマグロヒョウモン?
 
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ジャノメチョウ?
 
 
 伊吹山(いぶきやま、いぶきさん)は、滋賀県と岐阜県の県境にある標高1377.31メートルの山で、滋賀県の最高峰となります。日本百名山、関西百名山、近畿百名山、一等三角点百名山、新・花の百名山、ぎふ百山に選定されています。山頂の伊吹山寺覚心堂は、日本七高山霊場のひとつです。
 
 岐阜県の山を登るのは初めて、滋賀県の山は、前月登った京都府と滋賀県の県境にある比叡山に続いて二つ目と言うことになります。
 
 3年前は那岐山に登ろうとしたら曇天、山頂で暴風雨。
 
 
 昨年は伯耆大山に登ろうとしたら雲(ガス?霧雨?)で、10メートル先も見えないほどの視界不良から、下山時に降雨。
 
 
 今年も、天気予報はあまり良いものではなく、曇天での伊吹山山歩きとなりました。
 
 三回連続、宿を予約して県外の1000メートル以上の山に登ろうとすると、晴れない運の悪さです。しかしよく考えてみると、6月と7月は梅雨、8月は大気が不安定で雷やゲリラ豪雨、9月と10月は台風や秋雨前線があることを考えると、展望の良い晴れを期待しても確率はかなり低くならざるをえません。特に、山沿いの地方ほど天気が崩れやすく、山の高い位置に行くほど湿った風が上昇して雲が生じ雨が降るのは、覚悟の上での山歩きでしょう。
 
 この伊吹山は、伊吹山ドライブウェイを利用すればマイカーで山頂まで行けてしまうので、体力のない方でも山頂へ行くことは可能ですが、その分ありがたみがないと言えば、その通りです。さらに、ゲートに鍵のかかった林道がありタクシーだと三合目まで連れて行ってもらえます。一般車は侵入できません。近江長岡駅から一合目まで約3000円、駅から三合目まで約4300円で行けそうです。登山口から三合目までで3000円以内でしょうか。ちなみに現在、ゴンドラは稼働していません。また、登山口、一合目、三合目、山頂にトイレがある上、山頂には売店があり、五合目にも売店がありますから、無理して数リットルの水分を背負う必要もなく快適です(もちろん、ジュース類は標高が高いところほど割高になります)。快適志向とアウトドア志向は相反するものですので、伊吹山や六甲山のような方式が、価値観に合わない方もいるかもしれません。安全性とワイルドさも相反するものでしょう。
 
  JR近江長岡駅からバスで登山口まで移動しました。上野登山口から表登山道で登る最もメジャーな道です。上野登山口(表登山道)では、300円の入山協力金を支払うこととなります。三之宮神社で安全の祈願をして、脚部のストレッチをしてから登り始めました。比叡山の本坂と同様、結構広めの道でした。これが七合目から九合目にかけて細くワイルドな道と変化します。この辺り高木がなく、晴れていれば絶景を堪能できます。
 
 伊吹山は山頂のお花畑が売りのようですが、人為的に植生されたものではなく、かつ全国で問題になっている鹿等の野生動物の食害もあるのでしょうか、「咲き乱れる」と言う感じではありませんでした(季節が悪かったのかもしれません)。ただ花があるので、ツマグロヒョウモン等の蝶とは、かなり出会います。山頂は、北西から常時雨雲(ガス?)が流れてくる状況でした。山頂にはいくつもの売店(山小屋)があり、飲み物も食べ物も、アイスクリームも買えます。自分は早歩きで上ってきたので、山菜伊吹そばをいただきました。「空腹は最大の調味料」と申しますが、「空腹」に「疲労」が重なると、二倍増しでおいしく思います。体からダシが出てしまった状態で、ソバやウドンの汁(つゆ)って、何でこんなにおいしいんだろうと思います。汁でミネラルとアミノ酸補給、麺で糖質補給しました。
 
 かつて、那岐山には「三角点名義山」と「那岐山最高点」があることを述べ、雪彦山には「三角点雪彦山」と「通称雪彦山」があることを述べ、書写山には圓教寺の境内とは別に、「書写山最高点」と「二等三角点書写山」があること述べました。この伊吹山も、ヤマトタケル像と「伊吹山頂1377m」の表示板がある場所よりももっと東方向に一等三角点点名「伊吹山」がありますので、両方訪れましょう。
 
 曇り気味の登りで感じたこと。額から流れる汗がまつ毛で玉になり、乾いた山道にまつ毛やあごから何度も汗が落ち、汗が土に還る。論理ではなく、「自己が大自然の一部」であることを直感する。
 やや晴れてきた下りで感じたこと。山道で深く土中に埋まった石があると、少々の風雨では位置が変わらない。砂地を踏むよりも、動かない石を踏んだ方が、特に下り道はグリップがしっかりして滑りにくい。従って、長年動かない石は毎日みんなに踏まれて摩耗する。すべすべした石の上の部分だけ、太陽光を反射してきれいだった。
 
伊吹山にはヤマトタケル伝説があり、
 
 
 酒呑童子伝説があり、
 
 
 伊吹弥太郎伝説もあり、
 
 
 歴史と伝承を感じさせる地域でもあります。
 夜間登山もできるようですので、もう少しスキルアップしてチャレンジします。