内容はこちら。

1 発達検査・知能検査の全体像……樋口隆弘

 

2 検査を受ける子どもと保護者とかかわる時に

意識しておきたいこと……内藤みなみ

 

3 新版K式発達検査2020とは?~子どもの育ちを

支援につなげる視点~……平塚 梓

 

4 WISC-Vとは?……横山梨恵,藤井宏弥

 

5 KABC-Ⅱとは?……永田真吾

 

6 MSPA・PARS-TR・ADHD-RSとは?……柳夲嘉時

 

7 検査結果はどのように伝えたらいいの?……中村美奈子

 

8 検査結果を踏まえて何ができるの?……長尾靖子

 

9 家庭で検査結果をどのように活かすの?……髙塚広大

 

10 保育現場で検査結果をどのように活かすの?……原口喜充

 

11 学校現場で検査結果をどのように活かすの?……坪田祐季

 

樋口隆弘先生を企画の軸に、各領域で実際に検査や発達支援に

関わっている方々を配置している印象である。

単なる「検査法の解説号」ではなく、臨床・支援の実務にまで

踏み込んだ特集といえるだろう。

構成も興味深い。

 

前半が「検査そのもの」、後半が「結果をどう支援につなげるか」

となっている。

1〜6では、それぞれの検査・尺度が何を捉えるものなのかを紹介し、

7では「結果をどう伝えるか」、さらに8〜11では

「その結果を家庭・保育・学校でどう生かすか」へと展開していく。

 

つまり、「検査を実施し、数値を出して終わりではない」という

編集方針がかなり明確である。

取り上げられているのは、新版K式発達検査2020、WISC-V、KABC-Ⅱ、

MSPA、PARS-TR、ADHD-RSなどである。

 

一方、タイトルは「子どもの発達検査と知能検査」とかなり広いにも

かかわらず、日本で長く使用されてきたビネー系の知能検査は、

独立した項目として取り上げられていない。

療育手帳判定など行政領域での利用実態を考えても、この構成自体が、

現在の小児・発達臨床で「どのような検査・尺度が注目されているのか」

を映しているようにも見える。

 

また、MSPA、PARS-TR、ADHD-RSなどは、10年ほど前には現在ほど

広く知られていたとはいえないが、近年では発達臨床の現場で

耳にする機会も増えてきた。

 

それぞれの検査・尺度がどのような位置づけにあるのか。

そして、今回の特集を実際に読んで何を感じたのか。

読後の感想も含め、(2)でさらに考えてみたい。