昨日の続き・・・
埼玉県坂戸市での仕事を終え時計を見ると17:40。
坂戸市駅の周辺はチェーンの居酒屋があるくらいの夜の砂漠地帯。
電車で川越市まで移動。
川越では「ビアザウスルTURA」さんや「スケアクロウ」さんの2軒のBARを開拓したが両店とも19時オープン。
18時から開いているBARがないかと探検開始。
おっ、早くも発見!
川越駅から徒歩3分の雑居ビル。
1階は託児所っぽいけどホントにBARがあるのか?
ガタンと大きな音がするエレベーターで2階へ上がる。
「BARヘリオドール」さん。
表札も看板もないドア。
「OPEN」の文字を頼りにドアを開ける。
今振り返ると、勇気を出してこのドアを開けた者のみが体験できる素晴らしい時間が過ごせるのだろう。
カウンターだけのこじんまりとした店だが、本格的なオーセンテックバー。
●ジンバック
おっ、辛口の美味いジンバックだ。
メニューはないのでマスターに自分の好みを伝えればいい。
チャージはないがサービス料は10%される。
サービス料は加算されてもそれ以上に丁寧で気持ちのいいサービス。
銀座や神楽坂でバーテンダー修行をしたというマスターは、カクテルの技術も高いが、接客の技術は一流店での修行で身についたものだろう。
「お次は何になさいますか」
「お薦めは?」
「マティーニかギムレットはいかがでしょう」
「もうちょっと変化球が欲しいな~」
出てきたのがこれ
●ブロンクステラス
ジンにドライベルモットを加えるマティーニ。
ジンにライムジュースを加えるギムレット。
ジンに、ドライベルモットとライムジュースを加えたのがブロンクステラス。
これは意表を突かれたというか両方の良いとこ取り。
これは美味い。
このセンスの良し悪しがバーデンダーの技術と知識なのだろう。
●サイドカー
3番バッターは大好きなサイドカー。
同じカクテルでも店によって味は千差万別。
これも文句なしに美味い。
●ミックスナッツ
料理はないのでナッツをお供に。
●シーバスリーガル ミズナラ
目の前のバックバーにあったシーバスリーガルのミズナラ。
日本のミズナラの木で作った樽でマレッジしたブレンデットウイスキーで日本だけに輸出されている。
日本ではミズナラというよりどんぐりの木と言った方が分かりやすいかも。
香りの良さも特徴だが、後味の良い甘さが何とも上品で美味い。
●メキシコローズ
マスターお薦めのテキーラベースの情熱的なカクテル。
カシスの風味の中にテキーラの個性も十分生かされている。
3杯ほど飲んで帰るつもりだったがマスターとの会話が楽しくてつい長居をしてしまった。
ダラダラと酔うまで飲むのも野暮なので仕上げの一杯。
●カルーソー
イタリアの伝説のオペラ歌手エンリコ・カルーソーにちなんだカクテル。
グリーンミントの後味が余韻になって残る素晴らしいカクテルだ。
お互いに名刺交換し、マスターの珍しい名前に驚きもしたが、川越で出会った数軒のお店の中でも最も思い出に残る素晴らしいBARだった。
このまま帰って寝ればよかったのだろうが・・・
また、「やってまった!」
明日に続く・・・
美味しいお酒に感謝をこめて
「ごちそうさま!」
【本日の名曲コーナー】
プッチーニ作曲歌劇≪トゥーランドッド≫より「誰も寝てはならぬ」
歌手はエンリコ・カルーソー亡き後、最大の後継者であったマリオ・デル・モナコ。
90年代のバブル期には、パバロッティやドミンゴ、カレーラスが世界の3大テノールとして世界中で人気を博したが、私はやっぱりマリオ・デル・モナコ派だね。
古い録音なので音は貧しいが、イタリアオペラ全盛時代の古き良き時代の貴重な録音。
【お店】
・Bar Heliodor (ヘリオドール)
・埼玉県川越市菅原町23-6 TS川越ビル 202
・ https://www.bar-heliodor.com/