どうなることかと心配した台風だったが、思ったほど大したことなくて何よりだった。
今回は仕事で訪問先の日本橋ランチ。
久しぶりに本格派の江戸前鮨が食べたくなりこちらのお店へ訪問。
明治13年創業の吉野鮨本店さん。
このお店に最初に来たのは20数年前だが、毎年1~2回は訪れるほど大好きな店。
消費税改定後は初めて訪れたが、メニューもずいぶん変わったようだ。
メニューというかお決まりはこれだけ。
にぎりとちらしだけで、あとは足りなければお好みで追加すればいい。
最近はお鮨屋か割烹か、はたまた居酒屋なのか分らないようなお店も多いが、あくまで「鮨」にこだわる正統派。
2000円のお決まりを注文。
五代続くお店は職人さんもビシッとして、華麗な職人技が目の前で見れるのはつけ台(カウンター)に座る特権だ。
箸袋は鮨の研究家としても有名で、俳優でもあった3代目の都々逸。
江戸に生まれて 東京で育ち いまじゃ日本を にぎりずし
昔は蕎麦屋は酒を出すが、鮨屋では酒は飲めなかったらしい。
しかし、やはり鮨にはお酒だよな~。と呟きながら静かにお茶を飲む。
●にぎり(2,160円)
下駄に盛られたお鮨は8貫に巻物1本。
それにしても理想的な形だね。
最近は小さな酢飯に覆いかぶさるような大きな種が流行だが、あんなものを食べたら口の中が生臭くなっていけない。
それではいただきます
最近は甘ったるい酢生姜が多くて困るが、目の覚めるような酸っぱさが魅力。
白身はカンパチのようだ。
煮切りが塗ってあるんでこのままパクッ!
鮨は「種が四割、酢飯が六割」といわれるほど、種、酢飯、山葵のバランスが重要だが、砂糖やみりんを一切使わず、赤酢と塩のみの酢飯は鮨本来の味を楽しませてくれる。
この値段では滅多にお目にかかれない車海老。
昔はまぐろの脂身とかアブと呼ばれていたこの部分に「トロ」って名前をつけたのはこのお店。
このあたりの詳しい事は、鮨の研究家として有名だった先々代の著書「鮓・鮨・すしーすしの辞典」に詳しく書かれている。
この独特のフォルムの玉子も伝統の江戸にぎり。
魚のすり身の自然な甘さが素晴らしい。
今回も大満足の吉野鮨さん。
伝統にこだわる老舗のお店だが、サンダル履きで行ける庶民的な雰囲気と値段が魅力。
これからも日本を代表するお鮨屋さんとして他のお店の手本になって欲しいと思う。
今日も美味しい食事をいただき感謝をこめて
「ごちそうさま!」
【お店】 ★★★
・吉野鮨本店
・東京都中央区日本橋3-8-11
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