デイサービスの取り組み/シールイベント | musucariさんの 日々是リハビリ

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2014年、脳出血から左片麻痺になりました。MUSUCARI BREEZEとして ハンドメイド雑貨を作っていた私のその後の暮らしと リハビリや関わる全ての皆さんから教わったことをたくさんの方におすそ分けしたくて綴ります。

お世話になっているデイサービス系列の事業所あげて 全部署で取り組んでくださるイベントが興味深いのです。


それは「シールイベント」と名付けられ、実施期間は1週間(6日間)です。


シールを貼る台紙を利用者、入院患者さん、職員さん全員が 事業所内で通用する、疑似貨幣でそれぞれ一枚ずつを購入します。(参加費ね)利用者サイドには規定のシールも配られます。



次に、出会った人とシール交換をして、集めたシールの枚数を期間終了で集計。トータルに対して擬似貨幣が還元されるのです。


職員さんたちは 自分らしいシールを自分で準備します。




「○○PTは 猫ちゃん!」

「これ可愛い!誰のシール?」なーんて、利用者側は集まったシールを眺めたり、お互いに見せっこしたりするのも楽しいのです。


このイベントは 

高齢になると、ついついじっと座って、人との交流が減る。シールを交換することで、人に話しかけたり、動き回るのを自然と促す。


というのが狙いです。


実際、「こういうの、私はええわ。」と、拒絶していた方も同じ利用者さんから「私とシール交換してもらえますか?」と話しかけられると、断るわけにもいかず、そうするうちに、いつの間にやらみんなに混じって交換の渦の中で、交換会さながらに仕切っておられたりする。


「足が痛くて歩行器での歩行だからみんなのところにもらいに行けない。」と仰っていた方も 期間終了日には 「シール交換するために施設内歩きまわって 若い頃みたいに筋肉痛やあ!私、こんなに歩けるんやなあ!」と

笑ってシール台紙3枚も貯めて大笑いしておられる方もありました。


認知症で 何が何やら理解出来ない方も、言われるがままに シールを貼ってもらって 嬉しそう。


言葉をかわす事の大切さを再認識するのと同時に、この シールを交換するという動作による、人との近〜い距離感、時には手と手を合わせたり、肩をさすり合うスキンシップが 高齢の皆さんにとって 笑顔の素なんだなー。みんな表情豊かになっておられました。


このイベントでは 全員の手数が多く、高齢者が活発に動き回るので、転倒リスクも上がりますから 付き添い、見守り態勢も必須です。時にはリハビリが捗らないこともあります。

しかし、それより大事なものが得られる6日間だというのが見て取れます。


このイベントを考案した人、すごいと思います。