木村学習塾通信:『むすび』 2024.6.3(468号):「継続は力」は分かっているけれど・・・ | 周防大島・塾と田舎暮らし

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木村学習塾通信『むすび』  山口周防大島の小さな学習塾の通信です
<教える-教わる>の関係から、一人ひとりが結び合った関係に。子どもも大人も。そんな願いを込めて『むすび』。

<教える-教わる>の関係から、一人ひとりが結び合った関係に。子どもも大人も。 そんな願いを込めて『むすび』 

 

 

毎日農道を1時間くらい散歩しています。季節に応じていろんな色や形、大きさの草花がひっそりと咲いているのに気づきます。歩く速度だからこそ目に飛び込んできます。草花に詳しくなく名前も知らないものばかりですが、バランスのとれたかたちや、色のグラデーションなど自然の美しさをおおいに楽しんでいます。アスファルトのほんの小さな隙間だったり石ころばかりの畔だったりと、雑草たちにとっても過酷な状況だろうに、力強く花を咲かせています。今年は梅雨入りが少し遅れるという予報がでていて、6月に入っても晴れマークが続き貴重な時間を楽しむことができています。 

 

 

木村学習塾通信『むすび』 

2024.6.3(468号)

「継続は力」は分かっているけれど・・・ 

 木村塾では新聞の時間を設けています。勉強の休憩に、時事問題や話題になっている身の回りのテーマを取り上げた新聞記事をみんなで読んでいます。身の回りのことから政治や経済、環境問題や宇宙のことなど。あるいは子どもから大人、年配の人たちから新聞に寄せられたそれぞれの生活の中で考えた意見などをよく取り上げています。 

 

 僕自身の中学校時代の体験として、クラスの朝礼の時間に毎日一人、生徒が順に短い時間で興味・関心のあることをみんなの前で発表するというのをやっていた学年がありました。多くはその日の新聞記事の内容やテレビニュースから話題を取り上げて話しをしていたと思います。日頃好きなアイドル歌手や野球のことくらいしか話題にしない友人が、その日のニュースを自分の言葉で説明しようとする。クラスメートの口からちょっと大人びた話題が出てくることに日頃の学校とは違う空気を感じていました。 

 

 学校で勉強するのが子どもの仕事、学校勉強が何より大切、教科書に書かれていることがこの世の中で一番大事なこと・・・くらいに当時の私は思い込んでいたのではないか、と今振り返って、余裕のなかった自分が少し恥ずかしくなります。教科書はあくまで私たちが暮らしている社会をどのような視点で見るかの、おおもとになる一番ベーシックなところ。建物で言えば基礎にあたるものだと言えます。だから学校勉強は大切なのですが、それをもとにして自分で身の回りのものとのつながりを考えてみる、関係があるのかないのか、教科書の内容がどう発展しているのか応用されているのか、そういう視点をもってこそ学校勉強もいっそう生き生きとするはずです。 

 

 そういう視点を持たず中高生を過ごしてしまった私自身の反省から、塾のみんなには身の回りのことにもしっかり目を向けて、深く観察し考える人になってほしいとの思いからの新聞の時間です。とても嬉しいことに塾で読んだ新聞をお家に帰って家族みんなで読んでいるというご家庭があると聞いています。親子で記事の内容を話題にしていただくとなによりです。 

 

 よほどの理由がない限り休まず新聞の時間を大切にしています。新聞の時間の大きな目的は先に書いた通りですが、このように何かを継続していこうとすると短時間で目に見える成果を期待しがちです。漢字の読み書きの能力がアップするとか、文章表現が上手になるのではとか、英語や国語の読解力がぐんぐん伸びるとか。しかしそんな性急な効果を欲張ってはいけません。 

 

 目的を持って何かを継続する。それは性急な効果を期待するのではなく、すぐに芽がでなくても腐らず投げ出さず、どうにか対応していこうという大きな力、根っこのような力になっているはずです。性急な効果ばかり気にしていると「こんなこと継続したって意味ないじゃん」ということに。意味ないじゃんと思ってしまえば継続のモチベーションはなくなってしまいます。 

 ちょうど今きゅうりの種まきをしました。双葉が出ています。でも本葉の成長がとてもゆっくり。実がなるのもずいぶん先のうよう。ここで水遣りをやめてしまっては・・・。 

 

◆6月下旬は中高生の第二回の考査・期末テストが近いので、6月23日30日日曜の塾を予定しています。屋代教室 午前9時~12時、 安下庄教室 午後1時~4時 です。積極的に参加してください。  

 

木村学習塾 2024年度のお知らせ | 周防大島・塾と田舎暮らし (ameblo.jp)