法律相談では、既に他の弁護士に事件を依頼されている方から相談を受けたりすることがあります。
相手との交渉がうまくいっていないようだとか、依頼した弁護士の事件の進め方がどうなのかといった相談を受けるのですが、話を聞いてみると、事案の処理の仕方自体には問題ない場合が大半です。
このため、「自分が事件を依頼されていても、同じような対応をとると思いますよ」とを説明すると、相談された方も(ある程度は)納得されることが多いです。
紛争は相手があったり、他の事情が絡んだりして、円滑に解決に向かうとは限りません。
自分の側に問題がなくても、相手方の事情で問題が解決しないということもよくあります。
例えば、相手方に土地を売却するという合意ができても、相手方が突然に亡くなられてしまうことがあります。このような場合、誰が相続するのかでもめたりすると、売買代金の支払いが遅れる危険が出てきます。
当事者とは全く関係のない事情で解決が遅れることもあります。
共有の土地を売却して代金を相手方と折半するという約束をしても、売却を予定していた土地が公共工事にかかったり、震災の被害を受けたりして、売却がストップしてしまうといったこともあります。
また、相手方との交渉を円滑に進めるためには、あえて一時的に交渉をストップしておく必要があることもあります。
依頼者の主張が(法律的に)難しい場合もあります。
交通事故の被害者の方で、「なぜ、加害者が謝罪に来ないのか」と怒られる方もいますが、加害者が謝罪する義務は法律上はありませんし(もちろん、道徳上は別ですよ)、判決でも謝罪を命令することはできません。
依頼した弁護士が、依頼者の主張を相手に飲ませられないといっても、法律的に無理な主張については難しいでしょう。
※加害者が謝罪しないと、被害者側の感情が著しく悪化しますし、刑事処分でも処罰が重くなるので、重い結果を発生させた場合は、加害者は、きちんと謝罪しておくことを強くお勧めします。
事件の処理が遅れているからといっても、実際には依頼した弁護士の側に問題のない場合も、かなりあります。
もっとも、弁護士の側からみると、事務の進め方に全く問題がなくても、お客さんである依頼者が不安や不満を感じている可能性があることを肝に銘じておく必要があります。
依頼者との間で報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を常に行い、今、どんな状況になっているのか、どのような処理を進めるのか、依頼者と認識を共有しておくのが本当に大切ですね。
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