当選無効の判断をめぐって争われている立川明日香新座市議については、このブログでも何回かご紹介しました(これまでの経緯は、「美人すぎる市議」が提訴 埼玉 ~ いきなり高裁に提訴?~ をお読みください)。

 公職選挙法では、議員の資格についての裁判は、迅速な判断を行うために、地裁を飛び越して高裁から審理を行い、裁判所も他の事件よりも優先して審理を行い、100日以内に判決を出すように目標が定められている等、特別な裁判になっています。

 これまでも立川市議が衆議院選の立候補を表明したり、直後に立候補を断念したりする等、紆余曲折がありましたが、結局、議員辞職ということになりました。

>居住実態問題、タレントの立川明日香市議が辞職(読売新聞より)

>今年2月の埼玉県新座市議選で初当選後、同県選挙管理委員会から選挙区内での居住実態がないと判断され、当選無効の裁決を出されたタレント立川明日香さん(27)が21日、市議会議長に議員辞職願を提出し、受理された。

>立川さんは、裁決取り消しを求めて東京高裁に起こしている訴えについても近く取り下げる考えを表明。市選管によると、立川さんが訴訟を取り下げた時点で当選無効が確定し、市議選で次点だった女性候補の当選が決まる。


 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121221-00001228-yom-pol

 議員を辞職して、議員の資格を失うということになりますと、立川市議は裁判を続けるメリットがなくなります。そこで、訴えの取り下げをするということのようです(取り下げについての詳しい説明は美人すぎる新座市議の立川明日香(立川あすか)さん、「国民の生活が第一」から出馬表明 をお読みください)。

 もっとも、被告側が争っている場合、取り下げには被告の同意が必要になります。このため、通常は、被告と打ち合わせをしてから、訴えを取り下げします。

 おそらく、衆議院選に立候補を表明する段階(11月24日)では、立候補に伴い議員辞職する・訴訟は取り下げるという話は選管と裁判所にも伝わっていたと思います。取り下げについての調整もある程度できていたのかもしれません。

 裁判所も判決を出すのを延期して、立川市議側から取り下げが出るのを待っていた状態だと推測されます。

 平成24年8月16日付けの提訴から、11月24日の立候補表明時点では判決を出す目標の100日の直前くらいになるためです。

 

 今回、あらためて訴えの取り下げということになりました(正確には、取り下げはまだしていないみたいです)。

 役所の場合、所定の決裁が必要なため意思決定に時間がかかるのと、年末年始を挟んでいるため、事前の調整ができていない場合には、訴えの取り下げについて意思決定が円滑にできるかどうかわかりません。

 被告が訴えの取り下げに反対するメリットは無いのですが、訴えの取り下げに同意するかどうかについては、非常に重要なことですので、役所の担当者レベルの判断や代理人の一存で決めるわけにはいきません。

 形の上だけでも決裁権者の判断が必要になります。←実務上のメリットはありませんが(^_^;)

 

 ちなみに、訴えの取り下げについては、2週間以内に被告が異議を申し立てないと取り下げに同意したことになります。

 年末年始を挟んでいるのに、2週間以内に異議を出すか同意するかを決めないといけないので、取り下げの調整ができていない場合、被告側としても結構、ドタバタしそうですね。