今回のアルバムは17曲と

収録曲数が多いので

時間の有る時にゆっくり

お付合い頂ければ幸いです

 

アーティスト

  ヒラリー・コール

  (HILARY KOLE)

 

アルバム

  虹の彼方に~ジュディ・ガーランドに捧ぐ

  (the Judy Garland project)

 

 

 

2015年発表のスタジオ・アルバム

 

我が家所有アルバムで

ラスト・ネーム(苗字)に

カタカナで『コール』と付く

アーティストが3人居ます

 

一人目は その-24でアップの

▼ナタリー・コール(Natale Cole)

 

 

二人目は未だアップしていない

▼ホリー・コール(Holly Cole)

 

 

三人目は今回アップの

▼ヒラリー・コール

 

 

2010年発表の

セカンド・アルバム

ユー・アー・ゼア~デュエット

(DUETS you are there)

ジャケット買いしたアーティストで

 

 

 

今回アップのアルバムは

デビュー・アルバムから数え5作目

 

1940年代から1950年代

ハリウッドを代表する

女優で歌手の大スター

ジュディ・ガーランド(1922-1969)

憧れと尊敬を込めて

レパートリーをカヴァーした

トリビュート・アルバム

(tribute album)です

 

レコーディングは1972年設立の

イーストサイド・サウンド社

(EastSide Sound)

 

アルバム収録時は

ニューヨーク市で最も古い

レコーディング・スタジオで

 

ピアノとヴォーカルの

セカンド・アルバム以外は

バックアップのベーシストは同じですが

 

スタジオの機器や

マイクのセッティングなのか

 

レコーディングとミキシングの

スタッフの技術なのか

 

私はベース(コントラバス)の音が良くて

とても気に入っています

 

ヒラリー・コールは

2009年アルバム・デビュー

年齢の記述が見当たらず

2014年4作目のアルバム

セルフ・ポートレイトに

発表当時30代後半と

記述が有るのみで

1975年以降の生まれの様です

 

父親の勧めで5歳から

ピアノを弾き始め

高校から作曲を学び

 

その-64でアップした

ジェーン・モンハイトと同じ

マンハッタン音楽学校でも作曲を学び

 

ロックフェラーセンターの

レインボー・ルームは

当時最年少で出演

 

同じマンハッタンに有る

老舗アルゴンキン・ホテル

オーク・ルームのライヴは

アルバム・デビューも

していないにも関わらず

チケットが完売となって

話題となったそうです

 

ジュディ・ガーランド

余りにも有名ですので

簡単に紹介致しますが

ミネソタ州生まれで

 

1929年7歳の時に

二人の姉と三人で結成した

ガム・シスターズでデビュー

 

1939年ミュージカル映画

『オズの魔法使い』の主役で

アカデミー子役賞を受賞し

20作品以上の映画に

出演しています

 

女優で歌手のライザ・ミネリ

二度目のご主人で映画監督

ヴィンセント・ミネリとの子供

 

女優のローナ・ラフト

三度目のご主人で

映画プロデューサー

シドニー・ラフトとの子供です

 

収録曲では

1956年のアルバムに因み

ジュディ・ガーランドの名前を

ジュディとしました

 

どの曲も

多くのアーティストに好まれ

レパートリーにされる

スタンダード・ナンバーです

 

 

01- ジング! ウェント・ザ・ストリングス

   オブ・マイ・ハート

(Zing! What the Strings of My Heart)

恋をした女性の歌詞で

1934年のブロードウェイ・レヴュー

『サムズ・アップ』の為に

ジェームズ・F・ハンリー

(J. F. Hanly=1892-1942)が

書いた曲ですが

1938年ジュディの

レコーディングが

有名となっています

アルバムはベースが

生き生きと聴こえます

ヒラリー・コールで

ジング! ウェント・ザ・ストリングス

  オブ・マイ・ハート

 

 

02-ザ・ボーイ・ネクスト・ドア

(The Boy Next Door)

言葉も交わしたことの無い

隣人に憧れた女性の歌で

1944年のミュージカル映画

『ミート・ミー・イン・セントルイスの挿入歌

ライターは

ヒュー・マーティン

(Hugh Martin=1914-2011)

ラルフ・ブレイン

(Ralph Blane=1914-1995)

アルバムでは

静かなピアノで始まる

三拍子の曲です

ヒラリー・コール で

♪ザ・ボーイ・ネクスト・ドア

 

 

03-ジャスト・イン・タイム

(Just in Time)

「丁度良い時に貴方に出逢えて

愛を見つけたの」と恋の歌で

1956年のミュージカル

『ベルズ・アー・リング』

(Bells Are Ringing)で

ジュディ・ホリデイ

(Judith Holliday=1921-1965)と

チャールズ・チャップリンの次男

シドニー・チャップリン

(Sydney Earle Chapin=1926-2009)が

歌った曲

ジュディはロンドンで

レコーディングしたそうで

ライターは作曲が

ジュリー・スタイン

(Jule Styne=1905-1994)

作詞はコンビで

ベティ・コムデン

(Betty Comden=1917-2006)と

アドルフ・グリーン

(Adolph Green=1914-2002)

アルバムでは軽快で

間奏のドラムスが聴きごたえ有り

曲の終わりに笑い声が入っています

ヒラリー・コール で

♪ジャスト・イン・タイム

 

 

04-ユー・メイド・ミー・ラヴ・ユー

(You Made Me Love You)

「そんなつもりは無かったのに

あなたを愛してしまったわ」と

この曲も恋の歌で

1913年のブロードウェイ・レヴュー

『ハネムーン・エクスプレス』

(The Honeymoon Express)で

アル・ジョルソン

(Al Jolson=1886-1950)が

発表した曲

作詞はジョセフ・マッカーシー

(Joseph McCarthy=1885-1943)

作曲はジェームズ V.モナコ

 (J.V. Monaco=1885-1945)

 

ジュディは子供の頃から

ファンだったクラーク・ゲーブル

(Clark Gable=1901-1960)

1937年の誕生パーティーで

歌詞の一部を書き換えたて

歌ったと言われています

歌詞はロジャー・エディンス

(Roger Edens=1905-1970)が

書き換えてそうです

アルバムでは

シットリとしたピアノの出だしで

サックスと間奏のピアノが

私には悲し気に聴こえます

ヒラリー・コール で

♪ユー・メイド・ミー・ラヴ・ユー

 

 

05-サヴォイでストンプ

(Stompin’ at the Savoy)

「足を踏み鳴らして

サヴォイで貴方と踊るわ」

ノリの良い曲で

1936年ジュディの

レコード・デビュー曲

 

サヴォイはマンハッタンに有った

ソシアルダンス用に

広いフロアが有る

ナイト・スポットの店名

サボイ・ボールルームに因んだ曲名

 

ライナー・ノーツでは

作曲は1934年に共作で

エドガー・サンプソン

(Edger Sampson=1907-1973)

チック・ウェッブ

(Chick Webb=1905-1939)

ベニー・グッドマン

(Benny Goodman=1909-1986)

作詞は1936年アンディー・ザラフ

(Andy Razaf=1895-1973)

となっていますが

1933年エドガー・サンプソンが

原曲を作ったようです

アルバムでは楽しそうに

スキャットもノリノリです

ヒラリー・コールのライヴ で

♪サヴォイでストンプ

 

 

06-ザ・マン・ザット・ゴット・アウェイ

(The Man That Got Away)

1954年の映画

『スタア誕生』

ジュディが歌った失恋の歌

作曲はハロルド・アーレン

(Harold Arlen=1905-1986)

作詞はアイラ・ガーシュイン

(Ira Gershwin=1896-1983)

アルバムでは

ピアノの前奏で始まる

しっとりと静かな曲です

ヒラリー・コールのライヴ で

♪ザ・マン・ザット・ゴット・アウェイ

 

 

07-ア・コテージ・フォー・セール

(A Cottage for Sale)

恋が終わり

過ごしたコテージを売りに出す

寂しげな歌詞で

ジュディは1963年に

レコーディングをして

好んで歌っていたそうで

作詞はラリー・コンリー

(Larry Conley=1895-1960)

作曲はウィラード・ロビンソン

(Willard Robinson=1894-1968)

1929年に発表した曲で

アルバムでも寂し気に歌っています

ヒラリー・コールのライヴで

♪ア・コテージ・フォー・セール

 

 

08-アイ・ウィッシュ・

   アイ・ワー・イン・ラヴ・アゲイン

(I wish I Were in Love Again)

気に入らないけど

もう一度恋に落ちたい

再び恋を願う曲で

1937年のミュージカル

『ベイビーズ・イン・アーム』

使われた曲

ジュディは1948年の映画

『ワーズ・アンド・ミュージック』

ミッキー・ルーニー

(Mickey Rooney=1920-2014)と

デュエットしています

作曲はリチャード・ロジャース

(Richard Rogers=1902-1979)

作詞はローレンツ・ハート

(Lorenz Hart=1895-1943)

ライターの二人は

その-07 ニュー・エディション

8曲目のBlue Moon も同じです

 

アルバムでは時々笑いながら

楽し気に歌っていますが

ヒラリー・コールのYouTubeが無いので

ジュディとミッキー・ルーニーで

♪アイ・ウィッシュアイ・ワー・イン・ラヴ・アゲイン

 

 

09-ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング

(Look for the Silver Lining)

1919年のミュージカル

『ジップ・ゴーズ・ア・ミリオン』

(Zip Goes a Million)に

書かれた曲で余りヒットせず

1920年のミュージカル

『サリー』(Sally)で

マリリン・ミラー

(Marilyn Miller=1898-1936)が

ヒットさせた後

1946年ジェローム・カーンの

架空伝記ミュージカル映画

『ティル・ザ・クラウズ・ロール』

(Till the Clouds Roll by)で

ジュディが歌ったバージョンが

有名となっています

作曲はジェローム・カーン

(Jerome David Kern1885-1945)

作詞はB.G.デシンバル

(B. G. DeSylva=1895-1950)

アルバムでは

静かなピアノとサックスの

ヴァースで始まる軽快な曲ですが

ヒラリー・コールのYouTubeが無いので

ジュディで

ルック・フォー・ザ・シルヴァー・ライニング

 

 

10-ザ・トロリー・ソング

(The Trolley Song)

乗った路面電車(トロリー)で

一目ぼれをした歌詞で

1944年の映画

『ミート・ミー・イン・セントルイス』

ジュディが歌った曲で

作曲はヒュー・マーティン

(Hugh Martin=1914-2011)

作詞はラルフ・ブレイン

(Ralph Blane=1914-1995)

アルバムでは

ウキウキ楽しそうに歌って

YouTubeも有るのですが

歌詞通りのミュージック・ビデオが面白い

ビーンタウン・スウィング・オーケストラの

ちょっとスロー・テンポで

ビッグバンドの♪ザ・トロリー・ソング

 

 

11-ゲット・ハッピー

(Get Happy)

「嫌な事は忘れて さあ

楽しい気分になりましょう」

の歌詞で

1930年の『9:15 レヴュー』に

書かれた曲の様ですが

ジュディは1950年に主演した

映画『サマー・ストック』で歌っています

作曲はハロルド・アーレン

(Harold Arlen=1905-1986)

作詞はテッド・ケーラー

(Ted L. Koehler=1894-1973)

アルバムではアップ・テンポで

間奏のピアノとベースが良いです

ヒラリー・コールのYouTubeも有りますが

ジュディで♪ゲット・ハッピ

 

 

12-エンブレイサブル・ユー

(Embraceable You)

恋をする女性の歌詞で

未発表のレヴュー用に

1928年書かれ

1930年のミュージカル

『ガール・クレイジー』で使われ

1943年の映画版で

ジュディは歌ったそうです

作曲はジョージ・ガーシュウィン

(George Gershwin=1898-1937)

作詞は6曲目の

ザ・マン・ザット・ゴット・アウェイと同じ

アイラ・カーシュウィン

アルバムでは無伴奏の

ヴォーカルで始まりますが

ヒラリー・コールは

YouTubeに無いので

ジュディで♪エンブレイサブル・ユー

 

 

13-アズ・ロング・アズ・ヒー・ニーズ・ミー

(As Long As He Needs Me)

1960年のミュージカル

『オリヴァー』の挿入歌で

感傷的なラヴ・ソング

ジュディは晩年良く歌っていたそうで

ライターはライオネル・バート

(Lionel Bart=1930-1999)

ヒラリー・コールはYouTubeに無いので

ジュディで

♪アズ・ロング・アズ・ヒー・ニーズ・ミ

 

 

14-イット・ネヴァー・ワズ・ユー

(It Never Was You)

ジュディが最後に主演した

1939年の映画『愛と歌の日々』

(I Could Go on Singing)の挿入歌で

作曲はカート・ワイル

(Kurt Weill=1900-1950)

作詞はマクスウェル・アンダーソン

(James Maxwell Anderson=1888-1959)で

この二人は

1950年の映画『旅愁』

(September Affair)の主題歌

セプテンバー・ソング

(September Song)のライターで

カート・ワイルは

『三文オペラ』も作曲しています

ヒラリー・コールもアルバムで

ピアノのみで歌っていますが

ヒラリー・コールのYouTubeは

映像が悪いので

ジュディのライヴで

♪イット・ネヴァー・ワズ・ユー

 

 

15-虹の彼方に

(Over the Rainbow)

お馴染みの曲で

1936年ミュージカル映画

『オズの魔法使い』

カーランドが歌った曲

このアルバムでは

ストリングスで始まり

ヴァース(Verse=前歌)から

コーラス(chorus=本編)へ入る

珍しいバージョンで

エラ・フィッツジェラルドも

ヴァースの有るバージョンです

作曲は6曲目の

ザ・マン・ザット・ゴット・アウェイと同じ

ハロルド・アーレン

作詞はエドガー・イプセル・“イップ”・ハーバーグ

(Edgar Yipsel “Yip” Harburg=1896-1981)

ヒラリー・コールで♪虹の彼方に

 

 

続く2曲はボーナス・トラックで

1956年のスタジオ・アルバム

『ジュディ』に収録された曲からで

 

16-降っても晴れても

(Come Rain Or Come Shine)

1946年のミュージカル

『セント・ルイス・ウーマン』

書かれた曲で

ライザ・ミネリも1970年の

アルバムに収録しています

作曲は6曲目と15曲目の

ハロルド・アーレン

作詞は『酒とバラの日々』や

『枯葉』の英語詩を書いた

ジョニー・マーサ

(John Hermdon Johnny Mercer=1909-1976)

アルバムでは

弓で弾くベースの出だしで

静かな曲です

ヒラリー・コールのライヴで

♪降っても晴れても

 

 

17-メモリーズ・オブ・ユー

(Memories of You)

1930年ブロードウェイ・ショー

『ルー・レスリーのブラックバード』

使われた曲

作曲はユービー・ブレイク

(Eubie Blake=1887-1983)

作詞はアンディー・ラザフ

(Andy Razaf=1895-1973)

アルバムではシットリと歌っています

ヒラリー・コールで♪メモリーズ・オブ・ユー

 

 

追記-01

ヒラリー・コールは

閉鎖したヤプログ! へ

2016年5月3日

好きなアルバム その-4で

セカンド・アルバムの

ユー・アー・ゼアを

簡単な内容でアップしています

 

お礼

いつもながらですが

今回も長々とお付合い頂き

心より感謝したしております