このアルバムをアップした当時
YouTubeの貼り方が解らず
何曲か追加して貼ってみましたので
気が向いたら聞いて頂けると幸いです
2022/05/20
☆アーティスト
Carol Welsman
(キャロル・ウェルスマン)
☆アルバム
This is CAROL Love Song 20
(ディス・イズ・キャロル ラヴ・ソング20)
このアルバムは他のブログで
2017年11月29日にアップした記事ですが
こちらへ引越しで加筆とフォトを追加してアップしました
ズルズルと長いので
気が向いたらお読み下さい
2016年発表のアルバムで
心が踊るような曲ばかりでは無く
辛かったり
切なかったり
悲しかったり
何処かで聴いた記憶のある
親しみやすいラヴ・ソングを
チョット低めの優しい声と
癖のないピアノのバックで15曲
ブラジルのPaulinho Garecia
(ポリーニョ・ガルシア)が
ギターとデュエットで参加した1曲
ギターのみで参加した4曲の
合計20曲が収録された
シンプルな音作りのアルバムです
キャロル・ウェルスマンは
1960年カナダのトロントに生まれ
トロント・シンフォニー・オーケストラ創設者の祖父
アマチュア・バンドの管楽器奏者で
ビッグ・バンド好きの父親はジャズ・ファン
クラッシック・ピアノの先生をしていた母親
作曲家の兄という音楽一家で育ち
小さい頃にクラシック・ピアノを始め
高校時代にヴァイオリンや
ダブル・ベース(コントラバス)を学び
次第にジャズに興味を持ち
バークリー音楽大学で
ジャズ・ピアノの演奏とアレンジ
作曲や理論を学びながら
夜はジャズ・クラブで
ピアノを弾きながら
歌っていたそうです
大学卒業後は声楽を学ぶため
ミッシェル・ルグランの姉
クリスチャンヌ・ルグランに師事して
ヨーロッパで7年を過ごし
帰国後はカナダの大学で
ジャズ演奏の実技担当教員になり
アメリカの大学でも教えたそうです
ギターとデュエットで参加の
ポリーニョ・ガルシアも
モスクワの大学で教鞭をとったり
ロスアンジェルスの大学で
ブラジリアン・ギターや
ヴォーカルを教えていたそうです
収録曲は
01. Skylark
(スカイラーク)
ホギー・カーマイケルが作曲し
ジョニー・マーサへ作詞を依頼
当時マーサが交際していた
ジュディー・ガーランドを
イメージして作詞したとされています
1941年の作品で
グレンミラーがヒットさせ広く知られ
ボブ・ティランもアルバムに収録している様です
余談ですが
ジュディー・ガーランドのお嬢さんは
1972年の映画『キャバレー』や
1975年のミュージカル『シカゴ』が
ヒットしたライザ・ミネリで
映画監督ヴィンセント・ミネリの
間に生まれました
▼キャロル・ウェルスマンで♪スカイラーク
02. The Shadow of Your Smile
(いそしぎ)
作詞はポール・フランセス・ウェブスター
作曲はジョニー・マンデル
1965年の映画『いそしぎ』のテーマ曲
バーバラ・ストライサンドや
マーヴィン・ゲイ他
様々なアーティストがカヴァーしている曲です
(下のフォトは右がバーバラ・ストライサンド左はセリーヌ・ディオン)
(下のフォトは左がマービン・ゲイで右はダイアナ・ロス)
03. Send in The Clown
(哀しみのクラウン)
1973年のミュージカル
『リトル・ナイト・ミュージック』に
使われたナンバー
フランク・シナトラの歌で
ポピュラーになり
ジュディー・コリンズや
サラ・ヴォーンもカヴァーしています
04. Smile
(スマイル)
1936年チャールズ・チャップリンが作曲
映画『モダン・タイムス』に使われ
後の1954年にジョン・ターナーと
ジェフリー・パーソンズが歌詞とタイトル加え
ナット・キング・コールが歌いました
エリック・クラプトン
エルヴィス・コステロ
マイケル・ジャクソン
スティーヴィー・ワンダー
ロッド・ステュワート
他50人近いアーティストが
カヴァーにしている曲です
ナタリー・コールは
アルバムアンフォゲッタブルで
日本ではMISIAも
2011年発表の初めてのカヴァーアルバム
MISIAの森-Forest Coversでカヴァーしています
05. It Had To Be You
(イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー)
1954年にガス・カーン作詞
アイジャム・ジョーンズ作曲で
1944年の映画
『イズ・エヴリボデイ・ハッピー』以降
いくつかの映画に使われている様です
▼キャロル・ウェルスマンで♪イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー
06. Les Parapluies de Cherbourg
(シェルブールの雨傘)
英題=I Will Wait For You
1964年のミュージカル映画
カトリーヌ・ドヌーブ主演
『シェルブールの雨傘』の主題歌で
映画の脚本と監督の
ジャック・ドゥミ作詞
ミッシェル・ルグラン作曲
ノーマン・ギンベルが英詩を付けましたが
原詩のフランス語で歌っています
07. Someone To Watch Over Me
(優しき伴侶)
アイラ・カーシュイン(兄)作詩
ジョージ・カーシュイン(弟)作曲
1926年のミュージカル
『オー・ケイ!』で
♪私には見守ってくれる人が必要なの
早く表れてよ♪
と歌われた曲です
08. Teach Me Tonight
(ティーチ・ミー・トゥナイト)
1953年サミー・カーン作詞
ジーン・デ・-ポール作曲で
三人のコーラスグループ
ザ・デ・カストロ・シスターズが
絶妙なハーモニーで歌っていました
曲名はドキッっとしますが
可愛らしい気持ちを歌っています
▼キャロル・ウェルスマンで♪ティーチ・ミー・トゥナイト
09. Les Feuilles Mortes
(枯葉)
英題=Autumn Leaves
シャンソンの名曲を
長いヴァース(序奏部・前置き)から
原曲のフランス語で歌っています
1945年ジョセフ・コスマ作曲
1946年の映画『夜の門』の挿入歌に
使われることになり
ジャック・プレヴェールが詞を付け
イブ・モンタンが劇中で歌いましたが
映画も曲もヒットせず
その後ジュリエット・グレコが歌い
シャンソンのスタンダードとなった曲です
10. Corcovado
(コルコヴァード)
英題=Quiet Nights of Quiet Stars
アントニオ・カルロス・ジョビン作詞作曲の
1965年ボサノバの名曲を
ポリーニ・ガルシアのギターを加え
原詞のポルトガル語で歌っています
ダイアナ・クラールは
アルバムクワイエット・ナイツで
カレン・ソウサは
アルバムエッセンシャルでカヴァーしています
11. Danny Boy
(ダニー・ボーイ)
アイルランド民謡で
『ロンドンデリーの歌』のメロディーに
いくつもの歌詞が有る様ですが
1913年フレデリック・ウェザリーが
詩を書き直し発表したとされています
北アイルランドでは
国歌に準じる曲になっているようです
▼キャロル・ウェルスマンで♪ダニー・ボーイ
12. (they Long to You) Close To You
(遥かなる影)
作詞作曲は
バート・バカラックと
ハル・デイヴィットの共作で
リチャード・チェンバレンにより
1963年に初レコーディングされ
1964年ディオンヌ・ワーウィック
1967年ダスティ・スプリングフィールド
2006年トレインチャも
アルバムザ・ルック・オブ・ラヴでヴァーしています
キャロル・ウェルスマンが
2019年発表したアルバムに参加している
女性ベーシストのニッキ・パロットも
カーペンターズのカヴァーアルバムで
ピックアップしていてカーペンターズが
1970年ビルボード・チャートで
初めて1位となった曲です
▼キャロル・ウェルスマンで♪遥かなる影
13. Garota de Ipanema
(イパネマの娘)
英題=The Girl From Ipanema
作曲はアントニオ・カルロス・ジョビン
作詞はヴィニシウス・ジ・モラエス作曲で
ノーマン・ギンベルが英語詩を書いたそうで
1963年ジョアン・ジルベルトは
ポルトガル語でレコーディングしましたが
英語が不得手なジョアンに代わり
奥さんのアストラット・ジルベルトが
英語で歌ったところ
この録音がヒットしてしまったそうです
▼キャロル・ウェルスマンで♪イパネマの娘
14. Besame Mucho
(ベサメ・ムーチョ)
1940年メキシコの女性
コンスエロ・ベラスケスが
15才の時に作詞・作曲した曲で
邦訳は『沢山キスをして』
キャロルは原詩のスペイン語で歌い
ポリーニョ・ガルシアのギターが良いです
ナタリー・コールの
アルバムエスパニョールにも収録されています
▼キャロル・ウェルスマンで♪ベサメ・ムーチョ
15. Bewitched
(魅せられて)
1941年のミュージカル
『パル・ジョーイ』の挿入歌として
ローレンツ・ハート作詞
リチャード・ロジャース作曲
1952年の再演を含めると
900回を超えたそうです
1957年映画化された時は
フランク・シナトラが歌いました
歌詞の中に
Bewitched,Bothered and Bewildered am I
(魅せられて 悩やまされて 戸惑うばかりの私)
という一節が有り
原題はこの一節から
Bewitched,Bothered and Bewildered
だそうです
16. Manha De Carnaval
(黒いオルフェ)
1960年のブラジル映画
『黒いオルフェ』の為に
ルイス・ボンファが作曲し
『カーニヴァルの朝』として
アントニオ・マリアが作曲したため
曲名はどちらも使われています
ポリーニョ・ガルシアがギターのみならず
デュエットで参加しています
この曲もナタリー・コールの
アルバムエスパニョールにカヴァーされ
曲名はカーニヴァルの朝となっています
▼キャロル・ウェルスマンで♪黒いオルフェ
17. Johnny Guitar
(ジョニー・ギター)
1954年の映画『大砂塵』の主題歌で
作詞をしたペギー・リーが歌い
ヴィクター・ヤングが作曲しました
ポリーニョ・ガルシアが
ギターで参加していますが
キャロル・ウェルスマンの
違うアルバムメモリー・オブ・ユーでは
クラリネットのバックで歌っています
▼キャロル・ウェルスマンで♪ジョニー・ギター
18. My Foolish Heart
(愚かなり我が心)
作曲ヴィクター・ヤング
作詞ネッド・ワシントン
1950年同名の映画主題歌で
マーシャ・ミアーズが歌ったらしいのですが
原曲は聴いた事が有りません
メロディーも綺麗な曲で
ピアノやギターの演奏曲も有名ですが
ヘイリー・ロレンの
アルバムアフター・ダークと
カレン・ソウサの
アルバムホテル・ソウサでカヴァーしています
19. Historia de un Amor
(ある恋の物語)
1955年作詞作曲はパナマ人の
カルロス・エレータ・アルマラン
愛する人を失った悲しみの曲で
ラテンのスタンダード曲として
多くの歌手にカヴァーされています
20. My Funny Valentine
(マイ・ファニー・ヴァレンタイン)
1937年初演のコミカルなミュージカル
ベイブス・イン・アームスの為に
作詞リチャード・ロジャース
作曲ロレンス・ハートが書いた曲で
ミュージカルのなかで
バレンタインは男性の名前でしたが
1950年代に歌詞の解釈が
恋人を意味する様に変わった様で
現在はバレンタインデーの頃に
良く聴かれる曲で
ヘイリー・ロレンのアルバム
シンプリー・ラヴでカヴァーしています
追記-1
ダブル・ベース(コントラバス)は
クラッシック以外で使われる時に
ウッド・ベースと言われていますが
日本独特の言い回しの様で
世界的にはベースや
ダブル・ベースと言われている様です