最近読んで感心した本 その1 | musicdivus21のブログ

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 最近読んで感心した本に、丸谷才一(1921-2012)の「快楽としてのミステリー」(2012)があります。恋の矢


 昔から丸谷才一さんのお名前は知っていましたが、読んだのは今回初めてです。丸谷さんの本は全て、旧仮名遣いのため敬遠していました。例えばこんな感じです。「じつに寂しさうに笑ひ、それから言ふ」 なんか読みにくいなーと思ってました。


 しかしこの本のテーマが結構好きな「ミステリ」であり、取り上げている本も知っているものが幾つかあったため、読んでみました。書いてある内容が面白いので、次第に旧仮名使いは気にならなくなりました。かえって味わいがあります。


 お馴染みの007や、映画「太陽がいっぱい」の原作本、松本清張などについて、「そんな見方があったのか!」という切り口で語ってくれています。文化や歴史の深い教養がバックにあるので、ミステリもただの娯楽でなく、何か貴重な読み物に変換されます。それでいて気安く、肩がこりません。ミステリは安酒と思っていたが、実は高級ワインだった・・・みたいな感じです。ブーケ1


 今までの人生を振り返り、面白かったもの熱中したものは、そんなに有る訳ではありません。本ブログの多くのテーマである「音楽」もそうですが、「読書」、言い換えて「ミステリを一つの柱とする面白本」もその一つです。けれども一方、頭のどこかで、こんな娯楽本をいくら読んでも、人生の身にはならない、ただの気晴らしかなーという思いがありました。そういった思いを払拭し、面白いミステリをまた読んでみたい!という気にさせてくれる本です。虹


 P.S. それ以後、会社の通勤電車でミステリを読む習慣になりました。もちろん音楽も聴いています。にひひ