書こうか悩みましたが、これも四季の一部ということで、書いてみます。


ひばり千秋楽問題(勝手に名前をつけました)とは、1月20日(土)の千秋楽で、宗教裁判所大審問官役の味方隆司さんの声がほとんど出なくて聞こえにくい(もしくは、聞こえない)状態にも関わらす、中止にせず、代役を立てることもなく、そのまま上演したことです。


ぼくは、千秋楽を見ていませんので、とれくらい声が聞こえないのかよくわかりませんが、千秋楽を観劇した人の話では、字幕が必要なくらいという意見もありました。


すでに、前日までも、かなり声が出にくい状態だったという感想も聞こえてきましたが、それが、さらにひどくなったものと思われます。


そんな状況で、千秋楽の公演を行いました。


千秋楽公演の幕を上げたことは、四季として、正しい判断だったのかどうか、意見の分かれるところだと思います。

高品質な舞台を提供するという点からは疑問符がつくと思います。 

これが、もし、ジャンヌの五所真理子さんが声が出ないのであれば、たぶん、公演中止だったと思います。

味方さんの役は、主役ではないものの、セリフが長く、すぐに代役を立てることも難しいと思います。

それでは、欠枠にしても問題ないかというと、そういうわけにはいかない役です。


一方で、質も大事ですが、千秋楽でしたので、イベント的な要素も多く、観客も話を知っているオタクがほとんどだったと思いますので、中止にする方がネガティブな印象が残ったかもしれません。


このようなケースでは、公演を実施しても批判されますし、仮に中止にしても批判されると思います。


ぼくは、ファンとして、四季の開催決定を支持したいと思います。


ただ、このような事態は、常に起きる可能性があります。高品質な舞台を提供するには、高品質の俳優さんをできるだけ多く揃えることだと思います。

吉田社長がおっしゃっていた「俳優が財産」だと思います。


このようなストプレでダブルキャストは、採算が合わないかもしれませんが、やはり、質の維持のためには、主要な役には、ダブルキャストとまで行かなくても、代役を準備する必要があると思います。


最近では、コーラスラインやジーザスでは、数年ぶりに復活キャストが登場したりしました。

これこそ、質の高い俳優さんだからこそできるわけです。


ひばりは、12年前の公演での経験者の半分以上は、すでに四季を去った人たちです。

これでは、味方さんの代役はいませんね。


味方さんが夜な夜な飲み歩いていれば問題外ですが、最大の健康管理をしているはずです。

それでも、体調を悪くするのです。

俳優さんたちが、病気にかかることを責めることはできません。


だから、そうなっても高品質を保てるような方法が必要なのだと思います。


千秋楽のようなイベント(一種のお祭り)を中止にしないのは、四季のエンターテイメントを提供するプロとしての意地なのかもしれません。

これが、千秋楽でなければ、中止もありだったかもと思います。


高品質の維持は、四季のような大きな劇団だからこそできるのではないかと思います。

BTTFが始まり、首都圏のロングラン公演が5つになります。加えて、大阪と名古屋、全国が3つ。それに、3都市もあったり、自由もあったり。

俳優さんの負担も大きくなります。

でも、四季のファンにとっては、高品質の維持こそ、四季の最大の魅力なのではないかと思います。

信用を築くのは大変で長い時間かかりますが、崩れるのはあっという間です。


たかだか、ひばりの千秋楽の一公演に過ぎないのですが、四季ファンとしては、観客は、みな、それなりのお金と時間を使って、楽しみを求めていると思います。


今後も高品質には、こだわってほしいと思います。