今日は、サントリーホールで、
インバル指揮都響+児玉桃(pf)を聴きました。
【演目】
モーツァルト:ピアノ協奏曲第8番 ハ長調 K.246「リュッツォウ」
**休憩**
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調
ここのところ、ハズレなしで快進撃のこのコンビですが、
今晩もまた素晴らしい演奏会でした!!
まず前半の児玉桃さんとのモーツァルト。
始まった瞬間、オケの躍動感に魅了されました。
今日の私の席は、比較的前の第一Vn側でした。
こういう席で聴くと、ともすれば弦楽器の微妙な「ずれ」のようなものが
目立って聴こえてしまうこともあるのですが、殆ど気にならない・・
素晴らしいアンサンブルと息づかいが徹底されていたということです。
インバルでは、マーラーやブルックナー、ストラヴィンスキー、
ショスタコなどを聞いてきましたが、モーツァルトのような軽快で躍動感を
求められる曲でも、実に巧いですね。
モーツァルトの比較的初期の曲では、オーボエやホルンをどの程度鳴らすか・・
というバランス感も大事だと思っていますが、これも程よい感じで素晴らしかったです。
ピアノの児玉桃さんも、オケに合わせた軽快でキュートな演奏でしたが、
タッチの微妙な描き分けができることまで求めてしまうとすれば、ちょっと物足りなったかも。。。
弱音でもピン~と通るような音色で弾けるとモーツァルトは凄い感動になるんですが、
児玉さんは、柔らかい音で通していた感じですね。。。
それは私の趣味の問題かもしれませんが。。。
後半のブルックナー7番。
予想通りの素晴らしい演奏でした。
ブルックナーを宗教のように聴く(笑)マニアさん達よりも、
長大なのでやや苦手意識のあるような音楽ファンの方々が感動したんじゃないでしょうか?
ブルックナーに、何か神秘的、宗教的な意味を見出す・・とか、「神」を見た・・とか、
そういうタイプの演奏ではなく、とにかく「音楽に奉仕」するような演奏でした。
テンポはやや速めですが彫りが深く、各楽器が極めて雄弁です。
これはインバルの演奏に一貫した特徴ですが、ブルックナーでも同じですね。
金管も木管も、ほぼ好調を維持。安心して聞いていられました。
必要な場所では、コントラバスが突っ込んでくるし、
ヴィオラや第2ヴァイオリンも、主張して頑張っていました。
私は前の方だったので、インバルの唸り声もかなり聞こえました(笑)。
4楽章の冒頭の弦の弾ませ方などは、かなり一緒に歌っていましたね。
オケの疲れを察知したのかもしれません。。。
インバル都響の名演の歴史に、また一ページが加わりました。
マイクが沢山セットされていましたから、ライブCDが発売されることでしょう。。。
では、また。