adieu(上白石萌歌)
2017年に謎多き歌手としてデビューした人物がいた。その歌手は透明感がある歌唱で世間を驚かせた。だが、それ以上前からその歌声は示されていた。だからこそ、多くの人の耳に入ったのだろう。そして、今年に入りその音楽性が大きく広がっていると筆者は感じている。
今回はそんな、adieuこと上白石萌歌について深堀する。
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本当のデビュー曲?
adieuとして2017年に映画主題歌「ナラタージュ」にてデビューした上白石萌歌であるが、隠されたデビュー曲と言える曲がある。
それは2015年発売の「ス・マ・イ・ル」だ。中学生でリリースしたこの曲は、現在もNHK・Eテレで放送されているアニメ「はなかっぱ」の主題歌として制作された。疾走感がある曲であり、その後adieuとして世間を驚かせるなどと思っていなかっただろう。しかし、この当時から歌のうまさは際立っている。曲の主人公を演じていると言っても良いだろう。
adieuとしてデビューした後も、CMやテーマソングを上白石萌歌としても歌っている。その中でもNHKが「2018 NHK杯国際フィギュアスケート競技大会」として使用した米津玄師が作詞作曲した「パプリカ」はアニメ「マクロス」や「花は咲く」などを手掛けた菅野よう子が編曲をしたバージョンを歌唱。原曲・セルフカバーを超えた力を秘めていると筆者は感じている。
「よるのあと」
2019年にリリースしたEP「adieu1」に収録された「よるのあと」はその翌年発生した新型コロナウイルス感染拡大で暗くなっている日本を映し出し、同時に究極の愛の歌として、このコロナ禍の中様々な環境におかれた人々に勇気をあたえるエールソングとなった。
2020年で言えば、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」が開設された。その第1回がadieu「ナラタージュ」だった。その後、21年に登場し、「よるのあと」を歌唱した。
adieu・上白石萌歌とカバー
adieuは2020年にカバー曲を発表した。それはスピッツ「楓」だ。この曲は上白石萌歌として「キリン 午後の紅茶」CMで歌唱したことで知られる。自身もスピッツファンを公言しており、スピッツ愛を込めたカバーとなっている。
さらに、昨年7月にNHKの番組「The Covers」に出演し、松任谷由実の「Hello,my friend」をカバーした。そして、今年からは同番組の5代目MCとして多くの年代の楽曲に触れ、新たな境地へと足を踏み入れつつある。
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