Taylor Swift
「THE 1989 WORLD TOUR LIVE IN JAPAN」in 東京ドーム
2015.5.5
「テイラーの曲って何でこんなにいいんだろう?」って疑問の答えが出ないまま。僕はこの日ワールドツアーに参加した。
始まりは、「WELCOME TO NEW YORK」から。極端な事を言えば、これは、ある人にとってはウェルカムトゥー東京である。この曲は、誰にとっても挑戦を迎える時に感じる思いだ。昔の自分から新たなステージに立ち向かう、不安と自負、葛藤。
その場所がテイラーにとっては”NEW YORK”だった。それが世界中のSwiftersそれぞれの場所とリンクしていく。インターネットの様に。
ステージは色々な趣向を凝らしたもので彩られ、めまぐるしく変化していく。
雨のシーンで、テイラーのドレスが暗闇の中で発光したり、テイラーが空中に上昇、アコースティックギターをかき鳴らし、また、そこでキーボードをたたいたり。水中のイメージでピアノを弾くなど、最後は地下に消えたり。エンターテイメントとしての可能性を100%出し尽くしていた。
また、MC では、海外アーティストが行う決まり文句以外は、全編英語の長尺なもので、英語が得意でない僕自身は、リスニングすることはできなかったが、彼女の表情やアクションからシリアスな内容だといいことは、理解でた。”difficult”や”you can not.”などを繰り返し言葉にしていたが、彼女が歩んできた道が決して簡単なもので無かったことや、進んできたからには、後戻りは出来ない。それを会場にいる55,000人に伝えたいと言うパッションが感じられた。
僕が思う、この日のハイライトは
中盤の「CLEAN」やラスト近くの「Wildest Dreams」だ。どちらも切なく、インナーなタイプの曲である。この様なセンチメンタルな曲が心に沁みるのは当然なのだか。おそらくそれは、エレキギターをかき鳴らすアッパーなテイラーがいてくれるから、よりこの曲の彼女が映えるのだろう。
その2極は、テイラーの強い部分と弱い部分を表現していると思う。
力強くギターを弾くテイラーが、彼女の強いイメージを与えているとすれば、今回の「1989」の曲を歌うことは、テイラー自身の弱い側面を露わにすることに繋がっているのではないかと考えられる。
次のステップに上がるためには必要なピースだし、だからこそ、世界中のteensの共感を得ることが出来たのだ。
ラストは、地上での「Shake It Off」
圧巻のステージとしか言えない。
この曲はやっぱり、ワン・フレーズでもっていかれる。それがライブなら尚更で、言葉とメロディー、その一瞬で、体が動き、気持ちが高揚する。これがポップ・ミュージックのマジックなのだ。
もう、理由はいい。
Don't think,feel.と言っておきたい。
やっそれじゃ、ロック評論とは言えない!
でも、そんなコンサートだった。