The Mirraz The Mirraz 2014-15A/Wツアー | MUSIC TREE

MUSIC TREE

邦ロックを中心に批評していく
音楽ブログです。更新不定期。

The Mirraz
The Mirraz 2014-15A/Wツアー
~オポオポオポオポオポオポオポオポオポチュニティィィィィィィィィィィ!!!!
大阪 なんばhatch公演
2015/2/21(土)

サングラス姿で現れた畠山承平。キャップに革ジャンというお馴染みの佇まいで、「オポチュニティーレポート」からスタートした。ロックでスピード感のある楽曲が立て続けに演奏され、メジャーという立ち位置を踏まえた上での勢い、それが今の彼らから伝わってくる。そういうモードだ。怒涛の曲の連打が一呼吸して、畠山がグサランを外し、「最高の人生」のポップなメロディーラインが流れる。
そう、今回の新作を演る上でキーポイントになるのは、ポップなメロディーをどう料理していくかなのだ。何故なら、今作はそれ位大振りでポップ・ミュージックに斬り込んだものだからで、そこを期待せずにはいられない。これまでも、ヒップでロックな彼ら、ロックでダンサブルなミイラズがいた。それがこのバンドを日本の中で特異な地点に置いていたのは確かだ、今迄は。
そして、「SUSHI A GO!GO!GO!」のタオル投げからの緩急をつけたリズムで、再び会場がハイテンションに。ミイラズなりの愛の形ソングで、言葉数最多数の「ハッピーアイスクリーム」、今作からは「世界一きれいなもの」などがたたみ掛ける。本編ラストは、「プラトゴニストの1日」がロック&ダンス・トルネードを巻き起こした。

アンコール一曲目に持ってきたのがそう、「この惑星のすべて」。ギターのメロディーで切り裂き、跳ね続けるリズム。歌詞の意味と旋律ががっちり手を組んだ。ライブの中でも正にポップ・ミュージックとして、ロックとして100%の答えをこの曲は持っていると感じた。
ラストはO!M!G!!!ハード・サイドのミイラズが本日のトドメを刺した。
こういう曲も大事、そうじゃなきゃこのバンドじゃないってのも分かる。
ただミイラズは最新作でポップ・ソングとしての正しい一手を出してしまったのだ。だからこそライブでも、その視点をより感じさせてくれていくはずだ。
何故なら、今の彼らのポップな曲達は確かに、過去の素晴らしい曲たちを更新し続けているからだ。

いい意味に捉えてほしい。今、ミイラズは大衆のロック・バンドへのオポチュニティーに差し掛かっていると思う。それを選択するのは、やっぱり畠山自身なんです。